当ブログ第1回(第1回「The Jam」)で名前は出してたんですが、『PUNK AND ITS AFTERSHOCKS』っていうオムニバス映像集に、「Where’s Captain Kirk?」っていう曲と「Virginia Plain」っていう曲を演奏するSpizzenergiってバンドがあったんですね。狭いクラブでものすごいテンションのライヴをやってて、しかも曲がちょっとヘン――「Virginia Plain」はRoxy Musicのものでしたけど、コレを観た時はそんなことは知らんかった……――だったもんで、ずっと気になる奴らだったんです。
ただ、CDショップでけっこう探してもなかなか作品が見つからない。探し始めてからだいぶたってから、輸入盤を扱う大手の店頭にSpizzenergi『SPIZZ NOT DEAD SHOCK !(1978-1988 A Decade of Spizz History)』っていうベスト盤を見つけて、「うおおおお」と思って買って帰り、くだんの二曲を中心に聴き込みました。事前に思ってたよりももっと変な連中だということがわかりましたかね。楽曲のクレジット(バンド名義)がコロコロ変わってるし、最初期は歪んだギター+ヴォーカルのローファイ作品だし、かと思うと次には鍵盤奏者を入れて分厚い音も出すし……
パンクロックのイヴェントHolidays in the Sun(@Blackpool Winter Gardens,1996.8.11)に出演した際のライヴ映像。私はさいぜん申したようにDVDを中古で発見し購入したんですが……、部分的にはネット上でも観られちゃうみたい。苦労して見つけたのにあんまりだ。
前曲からほとんと間をあけずに始まる疾走曲「Mega City 3」。“♪Everything is possible…… in Mega City 3……”云々っていうコーラスがキャッチー。女声コーラスが二人いまして、仏頂面で演奏する器楽の男性どもと対照的に結構ニコニコしてて、振り付けもそれなりに決めてくれるんですけど。……肝心のコーラスが微妙にアウト・オヴ・チューンな時があるのはご愛敬、なのか。まあ、Spizzからして「うまさ」で売る人じゃないでしょうけどね。
次の「No Room」は、彼らにしては割とポップ……(?)なサビのある曲。丸っこいSpizzが飛び跳ねるのカワイイ。固い表情のベーシストの弾く硬い音質のラインが耳につく。“♪No room for you……”