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"Fashist an di attack ,den wi countah-attack......"<Linton Kwesi Johnson>

どんぱす今日の御膳294

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Praying Mantis「Children Of The Earth」『TIME TELLS NO LIES』(1981)

 よし、メタルに戻ろうか。NWOBHM中メロディアス派の守護神Praying Mantisの中心メンバーは、勿論TinoとChrisのTroy兄弟ですね。彼らのセンスは実に素晴らしい……とか言いながら、当然私(80年代生)はリアルタイムでは全然知りませんでした。それどころか、最初に彼らの音を聴いたのはオリジナルアルバムですらなかった。

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 『LIVE AT LAST』(1990)っていうライヴ・アルバムがあってですね、“NWOBHM十周年を記念したコンサート”を収録したものなんですが、そこにトロイ兄弟+ポール・ディアノ(Vo、元Iron Maiden)+デニス・ストラットン(Gt、元Iron MaidenLionheart)+ブルース・ビスランド(Dr、元Statetrooper他、のちPraying Mantisに入る)という編成のスペシャルバンドが出たということなんです。(曲によってメンバーの出入りがある。)

 

 これを2000年以降に中古で手に入れて、「へー、元メイデンのポールが歌ってんだ?」くらいの気持ちで再生し、はじめはアルバム後半のアイアン・メイデン曲ばかり聴いたわけですが、そのうち前半もちゃんと聴いてみるとそれはそれでメロディアスでなかなかいい。Praying Mantisって、名前しか知らなかったけどちゃんと聴いてみようかな……となってようやくこのファーストアルバムにたどり着くわけね。すでに名盤の誉れ高いので、私が今更追加することはないですが、劇的なこの「Children Of The Earth」(歌はクリス)はもちろん、ティノの塩辛ヴォイスも似合うハードな「Panic In The Streets」や、Steve Caroll(Gt)の歌うオープニングの「Cheated」の爽快さ……やはり良いですな。

                                                               

 そうそう、私がスルーしちゃいけないのは2曲目よ。はいはい、The Kinks「All Day And All Of The Night」のハードなカヴァーです。この曲も「You Really Got Me」あたりと同様、“みんな大好き”でね、のちに(1987年)ロンドン・パンクの長老(?)The Stranglersがカヴァーしてシングルヒットさせてますね。Praying Mantisのヴァージョンは、オリジナルに対し割と忠実な(生真面目な?)カヴァー、かな。パンクからメタルまでみんなに敬われるキンクスがやっぱり偉い!……じゃなくて。Praying Mantisですが、メンバーチェンジを経ながらもトロイ兄弟はロックし続けているわけでして、偉い!

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