後藤マスヒロさん目当てでチェックした金属恵比須。『阿修羅のごとく』の話はちょこっとしましたよね(時代の産物を追う?(4))。その後、ライヴ盤『OFFICIAL BOOTLEG VOL.1:灼熱のライヴ』(2017)にも手を出してました。その後はあまりきちんとフォローしていなかったのですが、文庫本とセットになった『武田家滅亡』に手をのばしてみた次第。小説(伊東潤氏著)も読みました。〔これだけは明記しておいた方がイイかな。読んだのは2020年5月よりもだいぶ前でした。〕
(11)金属恵比須『武田家滅亡』(Japan)
<メンバー>
稲益宏美(Voice)
後藤マスヒロ (Drums, Voice)
髙木大地 (Guitars, Keyboards, Voice)
栗谷秀貴 (Bass)
宮嶋健一 (Keyboards)
メロトロンの洪水みたいなインスト・ナンバーもあれば、“♪武田家ェっ!滅亡ォっ!”っていうリフレインが強烈なテーマソングもありますが、時代小説との「コラボレーション・アルバム」であることがポイントで(1~7曲目まで)、主要キャラのイメージ・ソングが真ん中に来ます。一曲一曲は、70年代プログレ追体験サウンドのものとしては短め。
余所のreview類ではだいぶ称賛されている作品のようですので、私にはもはや特に申し上げることはありません。だいたい私は邪道野郎で、マスヒロさんのドラムが聴きたくてまずは手を出してるから……ドラムがもっと聴きたい!という欲望からすると全編短めなのは物足りないってことにもなるけど……。
8曲目から11曲目は、小説とは別。ELP『TARKUS』のB面とでも思えばいいんですかね?ポップな歌ものに見せかけてプログレ趣味全開の「道連れ」(ギターソロからリレーで鍵盤ソロになるところとか良い)、人間椅子と陰陽座を足してから寝かせて熟成させたやつを2で割ったみたいな(なんだそれ?)「罪つくりな人」、10分超えの大作「月澹荘綺譚」と、これらの方がのびのびしている印象も。
なんといってもこの方々は旺盛に活動されているという点が素晴らしいです。機会があればステージを観てみたいもの……
<続く>