2019年作品。今回でひと区切りかな……
(8)Sho-ta with Tenpack riverside rock'n roll band『tenpack riverside rock'n roll band 4』(Japan)
1.Get Wild [TM Network]
4.WINNER! [聖飢魔Ⅱ]
5.摩訶WHO SEE 議[The Good-Bye]
6.Depend on you[浜崎あゆみ]
8.踊るダメ人間 [筋肉少女帯]
10.フレンズ [Rebecca]
11.One Step
<メンバー>
田村Sho-ta直美(Vo)
野村義男(Gt)
土橋安騎夫(Key)
石川俊介(Ba)
長谷川浩二(Dr)
田村直美さんもPearlも名前しか知らなかった(スミマセン)ような、邦楽音痴の小生がこのアルバムに手を出した理由はもうお分かりでしょうね?和尚もとい石川俊介先生がプレイされていることを知ったからでありますよ。「Get Wild」くらいはさすがにおぼえがありますが、「ラズベリー・ドリーム」でさえ聖飢魔Ⅱがステージでカヴァーしたのを先に聴いた程度。「レモンティー」は古典ですからあれですけど……このカヴァーアルバムの元曲がすぐ浮かぶのは聖飢魔Ⅱと筋少だけ。
歌も演奏も歴戦の猛者が手掛けていますから、クオリティは折り紙付き。皆様それぞれに思い入れのある曲もあるでしょうけども、ここでは私は数曲だけ印象を述べさせていただきます。
この面々で聖飢魔Ⅱをやるならまあこれでしょうという「WINNER!」。土橋さんはこの曲を含む聖飢魔Ⅱの名盤『THE OUTER MISSION』(1988)のプロデューサーでした。アコースティック・ギターやキーボードを前面に出したアレンジながら、要所要所で印象的なフレーズを残すギターが実は良い。シタールっぽいサウンドの入れ方は、後期ビートルズっぽい(?)。石川さんベースのダイナミックな動きが、終盤聴き易くなります。ヴィブラートを多用せずストレートにメロを届ける歌唱も、ロックっぽさ割増しで有難い。
筋肉少女帯の曲があるのは、ドラムの長谷川さんが同バンドをサポートし続けているからでしょう。このイカれた歌詞世界を、崩さず朗々と歌い上げると……また別種の狂気が感じられてよろしい。ファンキーなカッティングが長谷川ビートと絡み合って「爽」なイメージになってるのも、歌詞の鬱世界とのギャップでおそろしい。“♪王様は僕だ……家来は君だ……”土橋鍵盤もピコピコ言ってて楽しいです。
「蝋人形の館」は、個人的には意外なチョイス。ゼノン和尚はオリジナルには参加していませんでしたから。歌メロは原曲通りですが、進行とバックのパターンはだいぶ捻られています。間奏(“♪You shall never return home……”のあと)でギアを換えて疾走、最後に歌に戻って締め。そういえばこの曲は『TRIBUTE TO 聖飢魔Ⅱ:悪魔との契約書』ではSHOW-YAがやってましたなあ。世間のイメージはどうだかわかりませんが、メロディアスな曲なのよね。
今回は三曲しか触れてませんが、他が良くないというわけでは決してないので念のため。気になる曲があればぜひチェックしてみてください。なおこのバンドは、他にもオリジナルアルバムやライヴ作品も出されておりますよ。
※☟こちらはGet Wild
『Get Wild』(TM NETWORK) by Sho-ta with Tenpack riverside rock’n roll band - YouTube
<続>