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"Fashist an di attack ,den wi countah-attack......"<Linton Kwesi Johnson>

第58回「Zebra」(3)

 Zebra結構いいな、と思っていたら、こんどはRandy Jacksonの名前を冠したこんなのを見つけました。

youtu.be

Randy Jackson’s China Rain『BED OF NAILS』(1991)

  1. You’re Only Lonely Today
  2. Bang on the Wall
  3. Psychedelic Sex Reaction
  4. Last Forever
  5. Light of My Love
  6. Bed of Nails
  7. Before It’s Too Late
  8. I Loved You Lied
  9. Valerine
  10. Love Calls

<メンバー>

 Randy Jackson(Vo, Gt)

 Teddy Cook(Ba, Vo)

 Ronnie Shaw(Gt, Vo)

 Brian Tichy(Dr, Vo)

                                                                     

 何がChina Rainなのかよくわかりませんが、とりあえず聴いてみよう。ビッグビートの「You’re Only Lonely Today」は、最初のリフを聴いたときHSAS(Hagar,Schon, Aaronson, Shrieve)の「Animation」をなぜか思い出しました。まあそれは兎も角、Zebra風のメロディアスロックで幕は開けたと。そこから少しダークなリフの導く「Bang on the Wall」へ行って――ブライアン・ティッシーの硬いドラムがイイ感じ――、さらにほぼ間断なくエイトなロック「Psychedelic Sex Reaction」に。

 

 爪弾かれるアコースティック・ギターとともに始まる「Last Forever」は、バラードなんでしょう。途中からシンフォニックな伴奏が加わりますが。情感あるギターソロも良い。「Light of My Love」は骨太なリフとフラッシーなソロが聴ける、ギター好き向けの一曲。

 

 “♪Wow~…….”のコーラスワークが印象的なタイトルトラック「Bed of Nails」は、リズムやストラクチャーはZep風なのでその組み合わせが彼らとしてはおもしろい。(レッド・ツェッペリンには、コーラスワークや多重ヴォーカルを押し出した曲ってないですよね?)ちょっと80年代っぽくて古風ではありますが。「Before It’s Too Late」は、作曲とバッキングヴォーカルにMark Slaughterが参加してるハードポップ。ここでもブライアンのタイト・ドラミングが良いね。後半熱くなって本領発揮のランディ・ヴォーカルも◎。

 

 「I Loved You Lied」でちょっと落ち着こうか。静かに始まりながらも、十八番のヴォーカルワークで大仰に盛り上がっちゃうけどね。「Valerine」は、なかなか曲本編が始まらないよ……お、37秒過ぎから始まった。やや物悲しい雰囲気を演出するミドル・ロック。最後は、(バンドメンバーではなく)Jan Koster氏が作詞作曲した「Love Calls」なる楽曲で締め。あ、バッキング・ヴォーカルにFrank Carillo氏が入ってるじゃないか!Riotマニアは見逃しちゃいけないぜ。(Riot特集:時系列全作品紹介(11)『SONS OF SOCIETY』閑話休題、なかなか余韻のあるエンディングを迎えるのでありました。

 

 あと忘れてたけど、ベースのTeddy Cookは一時期Dioに居て、LOCK UP THE WOLVES』(1990)でもプレイしてました。ディオの90年代ってあまり称賛されないですけど、「Wild One」(Rowan Robertson少年のフラッシー・ギターが最高)とか捨てがたいものもあるのよ。ついでにどうぞ。

<続く>