(5)EnCore「Ginger and Lime」(1998)
「生姜とライム」は如何で?
これはややマニアックかな。デンマークのメロディック・メタルバンドJackalの元メンバーBenny Petersen(Gt)とPer Fisker(Dr)が、Jesper Bang(Ba)・Carsten Olsen(Vo)と組んで作ったバンドEnCoreの唯一作『FREE IN CHAOS』に入ってるの。
以前当ブログでNaritaを特集しましたように、わたくしデンマークのアノ一派(Narita、Royal Hunt、Prime Time、Jackal)がかなり好きなんです。
もちろんJackalは、Brian Rich(Vo)の熱い歌唱が素晴らしいバンドでしたけど、ギタリストBennyさん――ちなみに彼はそのむかしMercyful Fateで音源制作に関わっていたりする大ヴェテランでもある――のセンスも個性でありました。だから、この「派生バンド」にも手を伸ばしたわけですね。
「Ginger and Lime」は、凝ったリフワークとビッグなのに繊細なリズム様式が「これ、これ!」のJackal風味。ただし、ヴォーカルはややマイルドかな。どちらかというとKenny Lübcke(Vo, Narita、Andre Andersen他)の路線に近いかも。この曲は終盤に(伴奏はそのままハードロックで)「ラップ」パートがフィーチュアされますが、それもNaritaの3rdっぽいね。楽曲同士は別に似ていませんけど。
アルバムとしては、もうちょい即効性のあるファストナンバーなどでガツンと食らわせてくれても良かったね。……なんて、二十年もたってから言われても困るか……
※☟EnCore音源がフィーチュアできず……こちらはJackal「Vague Visions」