(2)Scott Joplin「Pineapple Rag/Gladiolus Rag」(1908/1973)
りんごの次は、パイナップルじゃ。ラグタイム・ピアノの名匠スコット・ジョプリンの作品。私は、映画『STING』でジョプリン作品と出会ったクチなんですが、そのサウンドトラック(1973)にもこれが入っておりました。著名な「The Entertainer」なども入っておりますんでこのサントラはお薦めなんですが、流して聴いてても映画の場面が浮かんできますなあ。私は軽快な「The Easy Winners」が特に好き。
「Pineapple Rag」も軽やかな楽曲ですが、サントラ盤では、ピアノ・ソロから始まり段々とバンド・オーケストラが入って賑やかになる。これは映画の音楽を手掛けたMarvin Hamlisch氏の手腕でしょうか。
ジョプリンの原作は「Pine Apple Rag」というタイトルで、1908年の作品であったとのこと。オリジナルに近いものを聴けないか、例によって例の如くYoutube詣でをしてみましたが……いま聴けるのはやはり後世の録音作品に限られるようですな。
それでも、プレイヤー(ピアニスト)によって随分おもむきが違うのは興味深い。クラシック風にかなり端正に弾く人もいれば、R&Rに近いリズミックなプレイをする人もいる。こうした豊かな再生産を可能にするのが、まさに名曲たるゆえんでしょう。
<続く>