(13)Blind Lemon Jefferson「Peach Orchard Mama」(1929)
本場のカントリー・ブルーズから。テキサスに生まれ、シカゴを主舞台として活躍した名ブルーズマンBlind Lemon Jeffersonの一曲。1929年の曲だということですね。“♪Peach orchard mama, don’t treat your papa down, because when I gets mad I acts just like a clown……”学校英語からすると文法破格なところもありますが、そこはともかく、結構比喩が露骨でストレイトな情歌になってるみたいです。
あ、私は『TEXAS BLUES』(2007)っていう5枚組の4枚目でこれを聴いています。
Big Joe Williamsにも同名の曲があって、そちらの方が(後発なだけあって?)メリハリが効いてて聴き易いかも。『RCAブルースの古典』にもそっちが入っています。この手のブルーズ・ナンバーって、トラディショナルとかスピリチュアルとかで受け継がれてきたものもよくあるんで、「誰々がオリジナル」と言いにくいことがありますが、ブラインド・レモンの方が先輩であることは確かかな。特徴的なヴォーカル(ハイ・トーン)や卓越したギター技術は後進を大いに刺激したということですから、レモンもじっくりと味わいたいところですよね。