(5)Tony Carey『BLUE HIGHWAY』(1985)
トニーのソロ・アルバム『BLUE HIGHWAY』(1985)に収録された「We Wanna Live」「She Moves Like A Dancer」「10,000 Times」にジミーさんが参加(バッキング・ヴォーカル)。私はTony Carey『A LONELY LIFE:THE ANTHOLOGY』(2008)で前二者を聴きました。
Tony Careyといえば!リッチー・ブラックモアのRainbow『RISING』と『ON STAGE』でプレイしていたキーボーディスト。『RISING』でのキラキラしたプレイ(「Tarot Woman」や「A Light In The Black」は名演だと思う)、『ON STAGE』での熱演(アタマの「Over The Rainbow」から締めの「Still I’m Sad」まで、よく聴くと大活躍してる)の二枚だけでもハードロック・ファンに鮮烈な印象を残しています。あっさりクビになってしまったという感じもありますが、後年のリッチーのインタビューの類によりますと、プレイ「以外」での行き違いがあったようですね。バンドって難しい。
レインボー以降はよく知らなかったんですが、ソロアルバムやサウンドトラックなど多くを発表しており、旺盛な活動をしていたのですね。私は先ほど挙げましたアンソロジーCDを一枚持っているきりですが、なんとその中にジミー・バーンズ参加曲があったというわけで。(いまのいままで知りませんでした。)
「We Wanna Live」は、力強さのあるハード・ポップ曲。“♪We wanna live, we wanna live, we wanna wave our flag real high”っていうところが勇壮。Rainbowがやってもいいような曲だよ(ちょっとストレートすぎるかな)。「She Moves Like A Dancer」はきらびやかなキーボードで彩られた、明るい調子のミドル曲。スライドギターがいい感じだが、うーむ、いかにも80年代な。どちらもリード・ヴォーカルはトニーご自身なんですが、なかなかうまい。ジミーさんとかロニー(・ジェイムズ・ディオ)さんみたいな個性は感じ難いかもしれませんがね。
<完>