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"Louis XIV, finesse and force......."<Chroming Rose>

第42回「Jimmy Barnes」(4)

4Jon Lord & The Hoochie Coochie MenLIVE AT THE BASEMENT2003
 Deep Purple2002年に脱退したオルガニストJon Lord。ツアー暮らしのバンドを引退し、ディープ・パープルの仕事はドン・エイリーに託して、クラシックのソロ作などに没頭したのでした……となったらわかりやすいんですが、意外にもこんな作品を残しております。60年代のルーツに戻ったかのような、ブルーズ・ロック作。オーストラリアのバンドにロード翁がジョイントする形での、これはライヴ盤。(ベースは有名人、Living Loudの面子でもあったBob Daisley。というか、彼はオーストラリアのクラッシックロック界隈の顔役みたいですね。)
 
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ロック好きにはJohn Mayall & Blues Breakers(ft. Eric Clapton)のヴァージョンが有名なFreddy Kingの「Hideaway」に始まり、バンドオリジナルの「Lonesome Traveller Blues」を挟んでLittle Walterの名演がある「Blues With A Feeling」(Paul Butterfield Blues Bandヴァージョンも有名ね)、Booker T.& The M.G.’sの「Green Onions」……と、まあ有名曲が続く続く。


Green Onions」は、Jon Lordの年季の入ったオルガンプレイが貫禄モノ。オリジナル曲も悪くはないんだけど、このセットじゃあオマケかな。だって、「Baby Please Don’t Go」、「I Just Wanna Make Love To You」「The Hoochie Coochie Man」「Dust My Broom」なんてのが出てきちゃねえ。ベタ過ぎる選曲?
 
おもしろいのが、CreamStrange Brew」のアコースティック・アレンジ。ドラムレスでオルガンもおとなし目、気怠いグルーヴと歌が思いのほか心地よい。あとは、Johnny Winterの「Dallas」なんてのもやっててナイス。Jim Conwayのブルーズ・ハープもいい感じ。この人ら、筋金入りのブルーズ好きだね。ロード翁のオルガンを堪能するなら、偉大なるジャズ・オルガニストJimmy Smithのカヴァー「Back At The Chicken Shack」があるよ。
 
そして、このライヴにゲスト参加してたのがJimmy Barnes。中盤のハイライト「The Hoochie Coochie Man」(Muddy Watersのヴァージョンは「I’m Your Hoochie Cooche Man」と題されていた)、締めのディープ・パープル第Ⅱ期の名バラード「When A Blindman Cries」、アンコール的なジャム「12 Bar Blow Jam」で歌います。
 
お馴染み「The Hoochie Coochie Man」は完全にジミーが主役、物凄く暑苦しい(笑)ヴァージョンに仕上がっちゃった。一方、元はIan Gillanが歌ってた「When A Blindman Cries」は、しんみりと歌い上げるジミー。
 
 彼はオジーもイアンも自己流でカヴァーしちゃうのが良いのです。余談ながらこの曲好きな人って結構いて、Axel Rudi PellはセカンドアルバムNASTY REPUTATION1991)でRob Rock(現Impelitterri)に歌ってもらってます。ロブのメランコリックな歌唱も捨てがたい。ちなみに、本家本元イアン・ギランもこの曲は気に入ってて、自らのキャリアを振り返って作ったセルフ・カヴァーアルバムGILLAN'S INN2006)では、Jon Lordをオルガンに、Jeff Healey(盲目のスーパー・ギタリスト)をギターに迎えてこの曲をやってます。

12 Bar Blow Jam」はシャッフル調の即興ブルーズ・ナンバー。各人のソロ回しが楽しめますが、ジミーも歌ってる。歌詞はその場で作ったのでしょうかね?バンドのギター兼ヴォーカルTim Gazeさんも決して弱いわけじゃないんですが、声だけで全部もってっちゃうJimmy Barnesの説得力はさすが。
<続く>