Rainbow「Stargazer」(『RISING』1976)
考えてみればこのコーナーで王道的楽曲を挙げても誰にも怒られないのであった。レインボーを聴き始めた若き日に2番目に気に入ったこの曲を、久し振りに聴きなおそう。
ちなみに最も好きだったのは、ベスト盤でどアタマに入っていた「Man On The Silver Mountain」でした。Deep Purpleのスピード・チューンが好みでハードロックに深入りした小僧=私に、重厚な楽曲というのはこういうモンだと教えてくれた恩義ある曲ゆえに。リッチー・ブラックモアのギターとロニー・ジェイムズ・ディオのヴォーカルがすばらしいのはいうまでもないとして、Gary Driscollのドラミングは過小評価されている!ともう一回言っておこうかね。
ただし、そんな私からしても「Cozy Powellのドラムはカッコええ」と断言せざるを得ないのが、この「Stargazer」ですね。僅か10秒ほどのプレイ――あらためて時間計測すると短いんだな……――ですが、イントロで全部、文字通り全部持っていく。まあ、これならば聴いていただければ皆さん納得でしょうけれども。
ライヴが聴いてみたい曲の上位(個人的願望)でもありました。名盤『ON STAGE』には入っていないしさ。『LIVE IN GERMANY 1976』っていうのに入ってるとわかるものの、2枚組になかなか手が出せず、だいぶたってからついに聴けたときは……ちょっと困惑。冒頭は尺の長い鍵盤ソロで(別にそれには文句ない、Tony Careyきらいじゃない)、そこからはスネアのロールがちょっとあって本編に入っちゃった。つまり、アノ殺気に満ち溢れたドラムソロが無かった!のだ。
マニアというほどではないので私、Rainbowの発掘音源をまめにチェックしているわけではないのですが、ライヴであのソロってやってたのですかね?YouTubeでこっそり聴いた1980年伝説のMonsters Of Rockのテイクでも、無かったし。というわけで、スタジオ版(『RISING』)にどうしても戻ってしまうのであった。皆さまにも先ずは、こちらをお勧めします。