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Richard Tee「I Wanted It Too」『STROKIN’』(1979)
ずっとこの人の名前が気になっていながら手を出すのが遅れ、最近ようやく聴いたのがこのアルバムでした。ジャケットがイイね!っていうのはともかくとして、こういうファンキーなフュージョンを楽しめるように、私もなったのよ。ご本人の鍵盤ももちろんよいが、Steve Gadd先生のタイコやChuck Rainey氏のベースなども聴き所。後半にフィーチュアされるHugh McCrackenさんのハーモニカも素敵だ。
そして、お気づきだろうか。私がこのひと(ら)に妙に惹かれるのにはちゃんと理由があるのだ。つまり……Richard Tee(Key)やHugh McCracken(Aco.Gt)は、わが最愛のロックアーティストBilly Joel、『THE STRANGER』のレコーディング・セッションに加わっている方々なのです!どうりでなんか音のイメージが近いような。70年代末のニューヨークの音楽って感じだよね。
私は当時のNYフュージョン人では(やはりビリー・ジョエル作品に貢献した)Steve Khan師が大好きなんですが、あの辺とも重なる人脈と音楽像。つまり、BJが好きならRTを聴くのが良いし、RT好きな人はBJもどうぞってこった。(違うか…)
『STROKIN’』の最後を飾るのは「Take The ‘A’ Train」(A列車で行こう)なのですが、これも面白い。はじめは穏やかにピアノだけポロポロ鳴るので、そういうトーンで行くのかと思ったら、半分くらいからGadd御大お得意の必殺New York Grooveになだれ込み。最後はまたピアノオンリーに戻って幕。機会があればこちらもどうぞ。