DON'T PASS MUSIC BY

"Fashist an di attack ,den wi countah-attack......"<Linton Kwesi Johnson>

時代の産物を追う?(22)

  さていよいよChris Spedding先生JOYLAND

Chris SpeddingJOYLAND

1. Joyland [ft. Ian McShane]
2. Now You See It [ft. Arthur Brown]
3. Cafe Racer [ft. Glen Matlock]
4. Gun Shaft City [ft. Bryan Ferry]
5. Heisenberg [ft. Johnny Marr]
6. I Still Love You [ft. Robert Gordon]
7. The Pied Piper [ft. Andy Mackay]
8. Go Down South [ft. Steve Parsons]
9. Shock Treatment [ft. Andy Fraser]
10. I’m Your Sin [ft. Lane]
11. Message For Stella [ft. Steve Parsons]
12. Bom Shakka Boom
主なメンバー
 Chris SpeddingGt, Vo, Ba
 Andy NewmarkDr
 
 さっきKong Mobんとこで出てきたSixteen氏は8曲目と11曲目にゲスト参加(Steve ParsonsSnipsと一緒だね)。
 
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 1曲目のご挨拶「Joyland」は、俳優Ian McShane氏のナレーション入り。あやしい遊園地に引き込まれる感じ?
 
で、「英国のあやしいひと」の王様Arthur Brownが歌う「Now You See It」になだれ込むと。曲はカッコイイハードロック。アーサー様のクレージーなヴォイスが嫌でも耳に残る。私、アーサー・ブラウンもかなり好きです。
 
次の「Cafe Racer」は、ベンチャーズか北欧かという疾走感あるインスト。ゲストはグレン・マトロック。
 
Gun Shaft City」では、「どんつくどん」っていうリズムの上に弦楽器が重なる些か呪術的サウンドの上に、やけにダンディなヴォイスが……と、こちらはBryan Ferryさん(元Roxy Music)。
 
ジョニー・マーさんのギターをフィーチュアしたインスト「Heisenberg」に続いては、太いエルヴィス風ヴォイスの……さよう、ロバート・ゴードンさん登場。「I Still Love You」はある種のバラードといえるでしょうが、ロバートのヴィブラートが強烈。と、この辺まで聴いてきてわかる通り、ギタリストのソロ・アルバムだけどギターが前面に出ないのね。これは昔からそうだけど、クリスさんはあんまり自作で自分の凄腕を見せ(たがら)ないのよ、どういうわけか。最初にバカテクのジャズ・ロックで先生を知った身としては意外に思うところなんですけど。
 
さて戻りまして、7曲目「The Pied Piper」は、Andy Mackay(元Roxy Music)のサックスとオーボエをフィーチュアした、マーチ調(?)の楽曲。落ち着いちゃった本人歌唱もここではいい雰囲気。
 
Go Down South」はSixteenGt)がゲスト参加、Snipsがコーラス、Martin Chambersがドラム……って、ほとんどKing Mobですな。ヘヴィなリフが引っ張る重厚な8ビート。
 
 次の「Shock Treatment」はAndy Fraser(元Free/Sharks)がベースでゲスト参加、トレードマークの跳ねるベースを披露してくれてます。クリスのギターも他に比べて伸び伸びとしてるわな。
 
 ほとんど間をあけずはじまる、次の「I’m Your Sin」は、Laneという女性シンガーとクリスのデュエット。まったり。
 
 「Message For Stella」は再びの“King Mob”マイナス1(グレンはいないので)。こっちではSnipsがリードヴォーカルをとる。アップテンポのロックソング。
 
 ラストはまたなんかちょっとあやしい「Bom Shakka Boom」で終わっちゃう。
 
うむ、このアルバムはホントに潔いね、このご時世に全36分で完結しちゃうし。それと、豪華ゲスト参加作では確かにあるけど、まだまだ彼の人脈からすれば一部分てとこではないですかね。勝手な願望を言えば、元気なうちにジャズ・ロック人脈を集めてなんかやってくんないかなと思うんですが、どうでしょうね。ウォンブルズのステージにも顔を出したりしてたんだから、ソフト・マシーン一党とつるんだりしても罰は当たらない……なんていうのはこっちの身勝手、ご本人の好きな音楽性はやはり別にあるようですから、やっぱり難しいでしょうかねえ。

<完>