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どんぱす今日の御膳244

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Rory Gallagher「The Devil Made Me Do It」(『JINX』1982)

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 味わい深いブルーズやグルーヴィーなブギーもお手の物だけど、この人は疾走ナンバーもカッコいい。Rory Gallagher、1982年のアルバム『JINX』より。ベースはロリーのソロデビューからの盟友Gerry McAvoy、ドラムはTed McKennaから交替したBrendan O’Neill。ブレンダンのタイトなドラミングは私も好きです。パンク時代以降のスピード感、という趣もある。(ロリー自身はパンクに音楽性を左右されたりはしなかったと思いますけど……)

 

 70年代初頭のソロデビューから、あるいはもっと前のTaste時代から、ロリーの音楽性は大きく変わっていないように思えます。といって、「毎回同じでつまらない」ということがない。Status QuoとかAC/DCとかもそうですが、己の個性を頑固に保ちながらしかも味わいの幅を広げて見せるなんていうのは、なかなかできんことですね。

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 ところで、現行の『JINX』(不運とか不吉、っていう意味だそうですが)というアルバムには、“devil”を題名に持つ曲が2つあります。1つが上の「The Devil Made Me Do It」という疾走ハードロックンロール。もう1つが「Nothing But The Devil」というカントリー・ブルーズ。後者は2000年(ごろ)のリマスター盤からボーナス・トラックに入るようになった、Gerry West作の曲ですが、これがまたイイ。ドブロっていうんですか、リゾネーター・ギターっていうんですか、アレを使いこなしての弾き語り。この振り幅と余裕はなかなかほかの人にはありませんね。

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