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Taste「What’s Going On」(『ON THE BOARDS』1970)
Rory Gallagherという方も、出してる音から佇まいまですべてがカッコいい人ですね。ぼろぼろ(?)のストラトキャスターを抱えてる姿があんなに輝いて見える人というのもそういますまい。
私はソロ時代のライヴ盤コレクション(『LET’S GO TO WORK』)から入ったので、テイストのことは後からフォローなんですが、60年代からクリームやエクスペリエンス(ジミ・ヘンドリックス)に抗し得るようなプレイヤーだったんですね。「What’s Going On」は、セカンド・アルバム『ON THE BOARDS』の冒頭を飾るナンバーですが、この短い曲だけでもロリーの卓越したリフワークと流麗なソロを味わうことが出来ます。
この曲、実は意外なところでも印象に残っております。XTCのAndy Partridgeが自分のギター・スタイルを解説する際に、Ollie Halsallと並んで言及するのがロリー・ギャラガーで、まさにこの曲「What’s Going On」を少し爪弾くのですね(そういう動画がある)。歌詞はうろ覚えだったみたいで(笑)“What’s going on~~~nananana nanana~~~”とかいって誤魔化してますが。
※☟2分20秒辺りから
アンディ・パートリッジの活躍したのはパンク・ニューウェーヴ以降の時代ですが、その「前」のものももちろん吸収していたという点がやはり興味深いのです。ソングライティング面でのビートルズやキンクスの影響はよく指摘されるところですが、「ギタリストとしてのアンディの作られかた」はまだあまり語られてないのではないでしょうか。アンディに訊けばふつうに教えてくれそうな雰囲気もありますけどね。