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どんぱす今日の御膳236

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Testament「The Haunting」(『THE LEGACY』1987)

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 ファーストアルバムの曲ですが、2001年のベスト盤『THE VERY BEST OF TESTAMENT』で初めて聴きました。というか、私は同ベスト盤ではじめてテスタメントを聴いたのでした。スラッシュ・メタルなんてのもよく知らず、“なんかかっこよさそう”くらいの感じで手に取ったんだと思いますが、冒頭に入っていたコレ「The Haunting」を聴いて「おっ!」と思いましたね。一本調子でないリズムチェンジ、メロディアスなリードギター(Alexのソロ)、程よくアグレッシヴながら決して雑にならない唄。正統派メタル好きの者からすると、とっつきやすかったといえるでしょう。

 

 前述のベスト盤には、メンバーによる楽曲回想がついていました。(日本盤を買ったので対訳もあった。)この曲については、最初期の彼らがお互いの家に上がり込んでリフを練りまくってた、みたいなことが記されていたと記憶しますけど、そういう“バンドやろうぜ”な気概っていいですよね。

 

 その後もう少し細かく(オリジナル・アルバムも少しずつそろえて)聴くようになってみると、歴代ドラマーの妙技も楽しいバンドだと思えるようになりました。『DARK ROOTS OF THE EARTH』における“atomic clock”Gene Hoglanのプレイは、ブラスト・ビートの導入なども含めてバンドの表現力を増しましたよね。『LIVE AT THE FILLMORE』のJohn Detteもナイスな安定感だった。

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 そういう人たちに比べると、オリジナル・ドラマーのLouie Clementeはワン・バスでしたし、手数も決して多くなく、地味に思われそうなところですが……私は彼のドラミングに捨てがたい魅力も感じる、のです。初期の名曲「Over The Wall」なんかを聴いても、機械的“でない”彼の太鼓がGreg Christianのベースと生み出すドライヴ感には深い味わいが。80年代後半のライヴ音源を聴いても、手数も安定感も後任諸氏ほどではないのに、バンドを後ろから煽りまくっているルイのドラミングのアツさに感動できます。

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