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どんぱす今日の御膳171

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Dr.Feelgood「She Does It Right」(『REPEAT PRESCRIPTION』2006

 ウィルコもいない、リーもいない、オリジナルメンバーは誰一人いないけど、Dr.Feelgoodは在る。もっとも、過去の名曲をリアレンジ・リレコーディングした本作『REPEAT PRESCRIPTION』制作時のラインナップも、ヴォーカルのRobert Kaneが7年選手、他の面々は11年在籍の古株だから、バンドの名前を背負うだけのキャリアは充分。

 

 なんて言ってる私ですが、こんな作品があるってのは知らなくて、例によって中古CD店で偶々出くわしました。それこそ「ウィルコも、ジッピーも、リーも、いないよねえ」と思いながら手に取ったのでしたが、中身は存外楽しめました。

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 元の曲がよいのはいうまでもないことですが……この再録音源集はですね、オリジナルに“寄せて”るものもあれば、大胆にアレンジを加えてるのもあって、さすが正統継承者たち「なかなかやってくれるな」と。

 

 この「She Does It Right」は、オリジナルはWilko Johnsonの鋭いギターが強烈なハイパー・ナンバーでして私も大好きなのですが――ボックスセット『ALL THROUGH THE CITY(with Wilko1974-1977)』に付いてるDVDで観られるオリジナル・メンバーの演奏映像はスゴいですぞ――、それをまさかの気怠いグルーヴのジャジー・ヴォーカルナンバーに仕上げてしまうとはね。前述ロバート・ケインさんのヴォイスも良いですが、Steve Walwynさんのジャズギターがウィルコとまるで違っててこれまた良い。後のメンバーはPhil Mitchellさん(Ba)とKevin Morrisさん(Dr)です。

 

 オリジナルメンバーがみんないなくなって、音楽性がガラッと変わる――例えばSoft Machineとかそうですよね――というのも楽隊のあるべき進化の一つかと思いますが、いっぽうでメンバーによらず伝統を継承し続けるというのも美しいよね。