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"You can't take away my soul......"<SUZI QUATRO>

どんぱす今日の御膳120

120

Barry Sparks「O Come All Ye Faithful」

 ヘヴィメタル界隈での活躍も多く、「気が付くとこの人がプレイしてた」ケースも多い仕事人ベーシストBarry SparksYngwie MalmsteenCosmosquadUli Jon Rothなどわが愛聴盤を挙げればきりがありませんが、最高の作品はMichael Schenker Group『THE MICHAEL SCHENKER STORY LIVE』(1997)かな。Shane Gaalaas(Dr)との“手数の多いブラザーズ”コンビネーションが鉄壁であります。(なお私はB’z関連は全然知りません。かなり関与しているそうなのですが……。不勉強で済みません。)

 

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 2018年のソロアルバム『BASS IN YOUR FACE』は、(とうぜん)自身のベースプレイを全面にフィーチュアした――ただしバンド形式の――インスト作品。私は予備知識なしにCD店で出くわして知ったのですけど。

 

 ところでベーシストのソロというと、割とジャズ方面に寄ってっちゃうことが多くないですか?それはそれでよいのですが、「たまには違うタイプのはないの?」と思いません?本作はそういう「楽曲の方向性」での面白さがあります。ソロプレイには即興的なものもあるのでしょうが、ストラクチャーはメタル的というかクラシック寄りというかそういう感じでして、いい意味でカッチリしてます。アレンジも、ジャジー・ブルージーというよりは、シンフォニックなものが多く、往年のイングヴェイ風味もちょいとあり。

 

 お得意の粒立ちのよいサウンドで、構築された楽曲内を縦横に弾きまくる……つまりはイングヴェイやマイケル(シェンカー)のバンドで彼がやって来たことをさらに強調してみせているというわけ。

 

 アルバムはなかなかの好カタログで、例えばマンドリンをフィーチュアした爽やかな小曲「The Secret Garden」も良いし、ド派手なスラッピングで幕を開け終始ベースが牽引する「CliffHanger」の緊張感も素晴らしい。

 

 正直な所どの曲を挙げてもよかったのですが、アルバム冒頭の「O Come All Ye Faithful」がやはり個人的にはインパクトがあったかな。讃美歌のバンド・インスト・アレンジでして、上で述べたような“ジャズよりもクラシック(とそれ込みのメタル)で行くわ”っていう表明のように思えるのでね。Youtubeではミュージックヴィデオも観られるようですから、ぜひどうぞ。