DON'T PASS MUSIC BY

"But holy men and kings would die in the year Twenty Twenty-five......"<Satan>

Headstrong Fes. 18(1)

「俺、サブラベルズを観たよ。」


よもやこんなことが言えるようになる日が来るとは……感無量とはこのことです。

Anthemが中心となって作り上げるイヴェント「Headstrong Fes.」その2018年度版に行ってまいりました。直前まで自分の予定が(行けるか)はっきりしなかったのでぐずぐずしていたのですが、昨日チケットを購入して今日行くという運びに。

イヴェント全体の感想はもう少しして(落ち着いて)からまとめたいと思いますが、いまは忘れぬうちに各グループのM.I.P(最も印象的だったプレイヤー)を記しておこうかと。
イメージ 1
(1)The Man
 Anthemの柴田さん(Ba)が――実は個人史上初めてらしいですが――「自ら結成」したバンドで、他のメンバーはAnthemの田丸さん(Dr)、Concerto Moonの島さん(Gt)、Galneryusの小野さん(Vo)、Galneryus/AlhambraのYuhkiさん(Key)。

 洋楽ハードロックの名曲をカヴァーするユニットというので楽しみにしておりました。個人的に、柴田直人『STAND PROUD 2』に入っていた柴田&小野両氏共演の「The Look in Your Eyes」(Hughes/Thrall)をやってくれないかなと期待して行ったのですが、なんとなんと、演ってくれまして嬉しかったなあ。Yuhkiさんのきらびやかな鍵盤も素敵でした。

 皆さん百戦錬磨の名手でしたが、M.I.Pは島さん。ライヴ演奏を見るのは初めてだったのですが、ギター・ヒーロー然としたたたずまいが格好良かった。70年代を中心としたハードロック・クラシックを楽し気に、そして本気で奏でてくれてました。

(2)Lovebites
 こちらのバンドについては、ほとんど予備知識なしでした。ラジオ番組か何かのインタビューを少し聞き、欧州の各種フェスにも引っ張りだこになっている新鋭らしい、と知ったくらい。ツインギター体制のメロディアスなパワーメタルでした。不勉強で曲名がまだ判然としないのですが、パワフルな曲が多いといいますか、とにかく元気一杯だったのが◎。

 けっこう激しくツーバスを踏み倒していたドラマーの方、客煽りも手慣れたリード・ヴォーカルの方もよかったのですが、印象に残ったのはしもて(舞台向かって左側)のギタリストの方。コード・ストロークする際のちょっとぶっきらぼう(いい意味で。ワイルド?)な感じと表情がロッカーっぽかったのです。

(3)Sabbrabells
 オリジナルメンバーのサブラベルズが観られる、と知ったのは約一か月前。情報入手が遅かったのね……。メンバーの方々(+柴田さん@アンセム)のインタビューなどを読んだり聴いたりして期待度を勝手にあげていたものでした。

 もちろん私は80年代当時は知りません。(小学校低学年……いや、それ以前でしたし、だいたい「ヘヴィメタル」なんて存在も知りませんでしたので。)十余年前の「再発」CDを買ってドハマりし、「こんなすごい、すばらしいバンドがあったのか!」と一人で盛り上がった。かつて『Heavy Metal Forces』という雑誌に高橋喜一さんのインタビューが載ったのも、買って読んでたくらい。

 おっと、この調子では長話になりかねぬね。今日の印象を、と。まず楽曲が素晴らしいことは事前に分かっておりましたから、こちらの関心はまずはリード・ヴォーカルのキイチさんのパフォーマンス。柴田さんはじめ多くの識者が「すごい。すごい」というのはどういうことなのか?百聞は一見に如かず!

 で、キイチさんは確かに凄かった。特別なメイクや衣装などは施されていなかったと思いますが、氏が歌い出すとどうしても目がそちらに奪われてしまうのですね。“浦和の闇の帝王”の本領を拝ませていただきました。ギターの松川さんの現役感と職人ぶりはさすがでしたし(余裕でソロを決めまくるのがかっこいいのなんの)、クールな宮尾さんと関口さんのリズム隊もヘヴィで味わい深かった。……のですが、本日行ってみてのM.I.Pは佐野さん。

 しもてのギタリストで、リードをとる機会は多くないのですが、個人的にキイチさんとならんでつい目が行ってしまう存在感。時代劇俳優の福本清三さんみたい……とか思っちゃったんですが……なちょっとこわもて(?)な感じ(に遠目には見えた)。「鏡張りの部屋」の終盤で松川さんとリフ・リレーをやった時の表情・プレイとか、「Dog Fight」のコーラスのバッキングを佐野+宮尾+松川の三氏がStatus Quoバリのフォーメーション(ギターのネックを揃えて動かすやつ)を実にさりげなくやっていたりとか、もういちいち最高。

 佐野さんについてはもう一つ。トリのAnthemが終曲「Headstrong」を「今日参加のみんなで!」と呼びかけてやったんですが、そのときも楽しそうだったなあ。各バンドのリード・ヴォーカリストは歌詞の担当があるのですが、他の面々は若干手持無沙汰になりかねないところ。観客を煽ったり拳を挙げたり皆さんされる中、佐野さんはしもて一番端、ベースを弾いてる柴田さんの間近に居ながらにしてとっても楽しそうに盛り上がられてました。観ているこっちも楽しくなりましたね。いつかのインタビューでキイチさんが「ヒロちゃん(佐野さん)のギターは、一音入魂みたいなところがある」と語られていたと記憶しますが、ステージ上の振る舞いも見て、氏のリアル・ロッカー振りを鑑賞させてもらえた気分。

(4)Anthem
 アンセムの凄さは私ごときが云々するのはおこがましいでしょう。そもそもが柴田さんのプレイ・作曲・牽引力あっての今日のイヴェントでしたし、清水さん(Gt)のプレイは素晴らしいの一言。安定感があり過ぎてにくらしい(笑)くらい。それでいて、ステージで観るとホットな感じが最高なんですよね。森川さんの歌唱はいわずもがな。前回のフェスでのライヴ音源を(オーディオだけ)聴いたときは、「行くぜ!」「行こうぜ!」が多用されるMCにあまりピンと来なかったのですが(シンプル過ぎる気がしていた)、実際にステージの前で向き合う位置で「あおられて」みると、もう絶妙。会場のヴォルテージを幾段もあげていたのに感銘を受けました。

 と、ここまで言っておきながら、個人的M.I.Pは田丸さん(Dr)。The Manでも全編叩き通しだったうえ、アンセムのあのすごい曲を通してプレイするんだからまずそれだけでも参りますが、CDで聴いたのではわからなかった魅力として氏の「表情」がありました。よく、「ギターは顔で弾く」みたいな言い回しがあるじゃないですか。ゲイリー・ムーア的なチョーキングを決める時とかそういう。田丸さんはプレイ中すごく表情豊かなんですよね。歌を口ずさんでいるときもあるし、ちょっとつらそうなときもあるし、気合いを入れてばっちり決めてるときもあるし……素人ドラマーの端くれたる小生、バンドを観るときはよくドラマーに目が行きますが、今日は出番が多かったこともあって、田丸さんをずいぶん追った気がします。「最高にテクニカル!」とか「信じられないほどのパワーヒッター!」とか、そういった意味づけからではなくて、「ひとがドラムを叩く、バンドをやる」っていうことのよさ、楽しさを伝えてくれるいいドラマーなんですよ。曲間の柴田さんのトークなどでは“いじられ”ることも多いみたいですが、逆にそれだけバンドの面々(みな田丸さんよりヴェテラン)から愛されてるんじゃないでしょうか。「いまのAnthemの欠かせないドラマー」なんだなあと納得した次第でした。
<続く?>