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"Fashist an di attack ,den wi countah-attack......"<Linton Kwesi Johnson>

どんぱす今日の御膳272

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Billy Bremner「Shatterproof」(BASH!』1984

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 Dave Edmunds(Vo, Gt)・Nick Lowe(Vo, Ba)・Terry Williams(Dr)とともにRickpileのメンバーだったギタリストBilly Bremnerさんのファースト・ソロアルバムBASH!』の中の1曲。

 ソロアルバムを出したのこそ80年代半ばですが、ミュージシャンとしてのキャリアは60年代からあるヴェテラン。前述のロックパイ以外にもデイヴやニックの作品に多く参加しておりまして、つまりは仲間。The Pretendersにも一時加わっていたことがあります。70年代末~80年代の英国ポップ・ロックというかパブ・ロック職人のひとりという感じでしょうか。

Primary

 で、このソロアルバムになりますが。たとえば「Losing My Touch」などはポップで軽妙でありながら爽快なドライヴ感もある仕上がりですが、それもそのはず(?)、ドラムは盟友Terry Williamsが叩いてます。

 あるいは、別のドラマーBobby Irwinのサポートを得て、Elvis Costello作の「Shatterproof」を後期ビートルズをより軽快にしたような名演で披露しています。キーボードがいい味を出してる上に、Billyのヴォーカルもギター(後奏は最高)も冴えてるんだよね。

 ちなみに、Elvis Costello本人は(たぶん)提供のみで自分の公式録音はしてないようす。(『PUNCH THE CLOCK』のリイシュー版ボーナストラックに、ピアノ弾き語りに近いホーム・デモが入ってる。雰囲気は違うけど、こっちもビートルズっぽい感じがするんだよね。探して聴いてください。)

 おっと、ビリーさんに戻りましょう。BASH!』ラストの「When Love Goes To Sleep」あたりは、私には『ORANGES & LEMONSあたりのXTCと相通ずるものを感じますな。フックのある軽妙なポップ・ソングの中にほんのりと哀愁が、ね。英国ポップ・ロックって、こういうのがさらっと出てくるからまいっちゃう。アルバム単位で見てもこれは名作といえるんではないでしょうか。

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