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"Fashist an di attack ,den wi countah-attack......"<Linton Kwesi Johnson>

どんぱす今日の御膳224

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Elvis Costello & The Attractions「(I Don’t Want To Go To)Chelsea」(『THIS YEAR’S MODEL』1978)

youtu.be

 「お前、ハード・ロックしか繰り出してこないじゃないか」って言われそうなので、「わ、儂だってパンクくらい聴くわ」ということで、これをどうぞ。(エルヴィス・コステロをパンクっていうの、無理がある?私が人生で初めて彼の曲を聴いたのって、『THE NO.1 PUNK ALBUM』っていうコンピに入ってた「Oliver’s Army」だったんだよね。)

 

 この曲に至っては、冒頭のドラム・ソロ(?)は5秒くらいしかないけど、私にとってはものすごいインパクトだったのね。よくありそうで実は一度も聴いたことがない、つまりクールなフレーズだったわけよ。バンド練習でスタジオに入ると、(下手の分際で)真似したくなっちゃうような……

 Elvis Costelloと協業したThe Attractionsの面々は誰もが名手ですが、Pete Thomas氏(Dr)はわけても凄い。例えばこの「Chelsea」における緩急のつけ方……焦燥感と鷹揚感(造語)を同時に出せるなんて、信じられない名人芸。コステロのラップ調の歌とコーラスのメロディを両方立てるわけでね。わざわざドラムの注意して聴く人もあまりいないかもしれないけど……

 

この名曲を含む『THIS YEAR’S MODEL』(1978)もとうぜん名盤ゆえ、大推薦。「No Action」から「Radio, Radio」まで、他の作品ではそこまで感じられない“疾走感”が心地好いとおもいます。