<今回取り上げた作品>
(1)Heavy Metal Army『HEAVY METAL ARMY 1』(1981)
ちなみに、『~1』とあるのは、バンドを続けていくつもりだったからですが、すぐに改名してしまったので無意味に。
(2)Eastern Orbit『FUTURE FORCE』(1982)
で、改名後の作品。楽曲的に大きな変化はなし。「Madame X」や「Air Shock」などの切れ味鋭いハードロックは痛快。9曲目で、King Crimsonの「Epitaph」のカヴァーを演っているが、JJの気合いが入っているので、なかなかの仕上がりに。ハードロック・バンドによる(意外な)King Crimsonカヴァーということでは、Saxonによる「The Court of the Crimson King」(『KILLING GROUND』に収録)と並ぶかな。
(3)Eastern Orbit『LIVE! JOURNEY TO UTOPIA』(1983)
横田基地でのライヴ。1曲目がいきなり「Heavy Metal Army」で、すげえ音圧だと思っていると、高速の「Air Shock」へ。続いてChibi(宮永英一氏――ふつうにバンドのリードヴォーカル張れるレベルの人です)がヴォーカルをとってRainbowの「I Surrender」。有名曲だけあって、客の盛り上がりもすごい。『HEAVY METAL ARMY 1』からは「Rockin’ Long Spell of Rain」も。あ、一部の曲ではCharがギターでゲスト参加してます。終盤の「Don’t Deserve It」では、観衆とのコール&レスポンスも聴ける。客さばきも一流。
さきほど「沖縄ハードロック」という括りを用いさせてもらいましたが、70年代沖縄ロックが最強だった理由の一つに、「米兵相手に演奏することが多かったから」ということがあったそうです。これは宮永氏なども回想しておられるのですが、ヌルい演奏や下手な英語だと容赦なく罵倒されものを投げつけられ……という目にあったのだといいます。そういうところで揉まれたバンドの強さは格が違う。そうだ、いずれ紫というバンドについても話してみたいものですね。(以前、沖縄で仕入れてきた資料もちょっとありますのでね。)
では、『~ARMY 1』ライナーで中島氏が書いていたフレーズと同じ言葉でしめましょう。May the force be with you!