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"Fashist an di attack ,den wi countah-attack......"<Linton Kwesi Johnson>

どんぱす今日の御膳289

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Stormwind「War Of Troy」『REFLECTIONS』(2001)

 この辺でメタルをいっとかないとね。昔懐かしいStormwindなんて言うと悪いけど、もう20年も前の曲だからねえ。この曲に出くわしたのは、伊藤政則氏のTV番組『ROCK CITY』の新譜紹介CMコーナー“Ship of This Week”でした。(MVですらなかったのだ。)

 ほんの数十秒、流れただけのメロディックパワーメタルに興味をひかれ、名前をメモして後日CD屋へ走る健気な吾輩。買ったらまずライナーノーツをよく読む。なんか、ギタリスト(Thomas Wolf)が空手のチャンピオンだったとかも出てきました。

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 そろそろ再生するかってんで聴くと、第一のポイントはやはりこの強力なヴォーカル。Thomas Vikströmはオペラ歌手でもあるそうで、発声からしてそこら辺の連中とは格が違いました。(もっとも彼の実力は、「War Of Troy」よりも、後年の「Touch The Flames」とかの方が分かり易いですけど。)NHK・BSの『AMAZING VOICE 驚異の歌声』にも出たってんで、有名かな?

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 それから、このバンドのレヴェルを上げてるもう一人の立役者はドラマーのPatrick Johansson。この人もまじで腕利き。突撃系パワーメタルはもちろん、多彩なフレーズを柔軟に叩き分け、それでいて“ヤワ”にはならない硬質さもあるという、理想的メタルドラマー。凄すぎて、この後割と早くにイングヴェイに引き抜かれちゃいました。さらにそのあとインペリテリのトコにも寄り付いたっていうのがイイ。匠は匠を知る!

 

 出会いの作品ゆえ『REFLECTIONS』が大好きな私ですが、世評はなぜかそこまででもない。(この後の作品がより「良くなった」と言われるせいかも。)でもさ、「The Man Behind the Iron Mask」とか「Reflections」のテンポ・チェンジを含む面白さとか、「Queen for Nine Days」とか「Assassin Of Honor」のアグレッシヴな突撃感とか、いいじゃないかあ、ねえ。主宰人の空手トーマスは今何してるのかわかりませんが、またこういうジャンルで作品を出してほしいものよ。

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