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どんぱす今日の御膳258

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Savatage「Power Of The Night」(『POWER OF THE NIGHT』1985)

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 じゃあ、本家Savatageの方を忘れないうちにいっときましょうか。前回Alta Reignのヴォーカルが弱いようなことを言ったけど、コレ(Jon Oliva)と比べたら、誰でもそう感じると思うのよ。

 

 いまでこそSavatageというと、『GUTTER BALLET』『STREETS』以降のオペラティックな作風も魅力とされるけど、当初はもっとシンプルなパワーメタルだったみたいなんですよね。私はどっちも好きなんですが。アルバムとしては2枚目、メジャーデビュー作になった『POWER OF THE NIGHT』のタイトル曲は、彼らとしては貴重な疾走ナンバー。

Primary

 コード進行なんかは割とオーソドックスなんだと思うんですが、Jon Olivaの邪悪なヴォーカルはすでに個性を確立しているし(3分30秒とかの「叫び」とか)、アマチュア時代からEddie Van Halen的プレイを会得していたCriss Olivaのギターワークは冴えわたってるしで、堂々たるもの。特にクリスのギターは、間奏の構築されたソロにせよ終盤のオブリの入れ方にせよ、バンドの最強の武器だったことがこの時点で明らかなのよね。

 5曲目の「Washed Out」なんて、2分ちょいしかない短い疾走ナンバーだけど、後年の重厚オペラ(風ソング)にはないアグレッションが感じられて捨てがたい。その一方で、最後の「In The Dream」のようなビックなバラードも書けちゃうのがこのバンドの強さ。ちょっとプロダクション面で弱点があって“軽く”聴こえちゃうのさえなければ、1985年のメタル名作としてもっと言及されるんじゃないかと思いますがねえ。

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