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"Fashist an di attack ,den wi countah-attack......"<Linton Kwesi Johnson>

どんぱす今日の御膳195

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David Bowie「Where Have All The Good Times Gone」(『PIN UPS1973)

youtu.be

 英国ロック界の誇る才人David Bowie、彼がスゴイのはオリジナルだけではなかった。なんかTodd Rundgrenあたりともイメージが(個人的には)重なるんですが、カヴァーのセンスも卓越してる人ってのがいるもんですねえ。

 このアルバムは、友人(デヴィッド・ボウイの熱烈なファン)に貸してもらって聴きました。さっきうっかりトッド・ラングレンの名前を出しましたが、彼なんかと共通するのが60年代モノへの愛着ぶり。The Yardbirds「I Wish You Would」(オリジナルはBilly Boy Arnoldですけど)をボウイ先生やってます。(ラングレン先生は「Happenings Ten Years Time Ago」をカヴァーしてました。1976年の『FAITHFUL』所収。あっちも面白いよ。)

 

 ボウイはさらにヤードバーズ「Shapes Of Things」をやったり、最初期Pink Floyd「See Emily Play」をやったり、The Who「I Can’t Explain」をやったり……とツボを突いて(?)きます。で、そんな中に我らがThe Kinks「Where Have All The Good Times Gone」が含まれているのであります!キンクスのRay&Dave兄弟もお気に入り、後にVan Halenもカヴァーする“隠れた名曲”――当時は一介のシングルB面曲でした――にいち早く目をつけたボウイ先生は流石。演奏はオリジナルに割と忠実、あのリフが活かされております。

HR/HMファンならば、Van Halen『DIVER DOWN』(1982年)でカヴァーしたこともご存じでしょうか。「You Really Got Me」といい、やつらのキンクス愛は深いものがありますね。〕

 

 このアルバム、プレイヤーも豪華で、デヴィッドの側近(右腕?)Mick Ronsonがギターを弾き、同じく仲間のTrevor Bolderがベースをプレイ。そして何とドラムが鉄人Aynsley Dunbar先生!クラシックロック・ファンならばゼッタイどこかでお世話になっている名匠、そのプレイで往年の名曲が聴けるおいしいおいしい作品なのでありました。