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どんぱす今日の御膳248

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The Applejacks「I Go To Sleep」(『TELL ME WHEN』1984)*1965年のシングル

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 ジャケ買いしました、中古盤を。いかにも60年代英国風だったもんで。

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 実際、UKシングルチャートで初めてトップ10入りした「ブラムビート」(ブリティッシュ・ビートの一支流)グループだったのだそうです。女性ベーシスト(Megan Daviesさん)が在籍していたのは、当時としては珍しかった、とWikipediaにはありました。

 ヒットしたシングルというのは「Tell Me When」という1964年2月のナンバーで、7位まで上がったそう。鍵盤入りのビート・ロックで、ビートルズ初期のような雰囲気ですね。というか、彼らはThe Beatlesと面識ができ(TVショーのリハーサルで一緒になったらしい)、ジョンとポールから「Like Dreamers Do」という楽曲を贈られたりもしています。

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 ほかにも、Chuch Berry「Too Much Monkey Business」やLittle Richard(ら)の「Kansas City」をやっていたりするのは、当時のビート・グループとしては標準的であるとして――この辺のロックンロール曲はあまり上手く仕上がっているとは言えませんが――、面白いのはRay Davies作の楽曲「I Go To Sleep」をシングル・リリースしていることです。The Kinksはこの曲をリリースしませんでしたが、後にThe Pretendersがカヴァーするなど、“隠れた名曲”的な存在になっていきます。(プリテンダーズは、キンクスの「Stop Your Sobbing」もやりましたね。)

 

 アップルジャックスの「I Go To Sleep」は、Ray Daviesのデモ版や後年のプリテンダーズ版と同様、ピアノ主導のドリーミーな仕上がり。こういう曲、当時ほかにはあんまりなかったんじゃないかな。この場合、1960年代半ばのレイ・デイヴィスの作曲センスが凄すぎたというべきでしょうか。それにしても、ビートルズキンクスの両方から曲提供を受けたバンドって、めずらしいんじゃないでしょうか?