DON'T PASS MUSIC BY

"Fashist an di attack ,den wi countah-attack......"<Linton Kwesi Johnson>

どんぱす今日の御膳249

249

Cannibal Corpse「Devoured By Vermin」(『VILE』1996)

*閲覧注意(きちんとしたMVですが、ちょっと暴力的に見えるところあり)

www.youtube.com

 ポップでドリーミーな曲の後にこんな邪悪で非道な曲を紹介するのもどうかとは思いますが……

 デス・メタルの大物としてCannibal Corpseの名前はよく耳にしてはいましたが、どこから聴いていいかわからないし、ずっと関わらないできたのです。しばらく前に、川嶋未来氏著の『意味も知らずにヘヴィメタルを叫ぶな』という歌詞解説本(というだけではありませんが)を読んだら、同バンドの「Hammer Smashed Face」の解説・解読が出てきて、その残虐趣味に気分が悪くなりました。その一方で、バンドの主催者であるAlex Websterのインタビューなんかを読むと、その応答はきわめて冷静・知的・誠実でした。“自分たちはダークでヘヴィな音楽をやっているから、歌詞も必然的にそうなる”と解説するなど、ホラー映画的な描写や殺人・死を扱うのはそれがきちんと相対化できているからだということがちょっとわかってきました。(現実と妄想の区別がつかない露悪趣味野郎どもではない、と。)

 

ジャケット裏面。表は、グロテスクな画像に耐性のある人がご自身で探して下さいね……

 まあそれでも、ジャケットはグロテスクだし、いつも枕元に置いておこうとはとても思いませんが……きちんとした演奏力のもとに極端音楽を追究する姿勢は、それはそれでスゴイ。メタルというジャンルの可能性に挑んでいるわけですからね。

 

 まだ当方デス・メタル初心者なので、どの曲がどうとかあまりわからんので、とりあえず手に入れたアルバムの1曲目をあげておきます。邪悪なヴォーカル(といいつつ、歌詞は意外にクリアに聴き取れるっぽいのがさすが)、お約束のギターの刻みとベンディング、アレックスとポール(Paul Mazurkiewicz)の激烈リズム。