DON'T PASS MUSIC BY

"Fashist an di attack ,den wi countah-attack......"<Linton Kwesi Johnson>

どんぱす今日の御膳316 夏休み特集(2):1964年へトリップ③

<承前>

A:こうなってくると、イギリスではビートルズに続け、ストーンズに続けというので、いろんなバンドがデビューし始めるのよ。

B:それならわかるわ。私の好きなThe Kinksが、10月アルバムデビューだったはずよ。

A:そうだね。キンクスはもちろんYou Really Got Meのヒットが最初のブレイクだったけど、あれが出たのが8月。2か月後にはアルバムが出たわけね。

B:キンクスはぜんぶお気に入りなのだけれど、ファーストアルバムには独特の魅力があるわ。粗削りっていうか……

A:オリジナルとカバーが半々くらい、だったよね。チャック・ベリーボー・ディドリーの解釈がローリング・ストーンズと違うあたりも面白いけど、まずはやっぱりYou Really Got Meを聴きましょうか。

youtu.be

B:やっぱりあの時代にこれは凄いと思うわ。そうだ、もう一曲だけ紹介させて。I'm A Lover Not A Fighterっていう、Lazy Lesterのカバー曲なんだけど。

A:うん。それが?

B:ちょっと珍しくて、リードヴォーカルがデイヴ(Dave Davies)で、リードギターがレイ(Ray Davies)なの。たぶんほかにこういうパート分担でやったのって「ない」んじゃないかと思って。聴いてみましょ。

youtu.be

A:たしか、アメリカのテレビのSHINDIG!に出た時にもやってたよね。

B:デイヴがフライングV(ギター)の谷間から手を出してギターをひいてる映像ね。可愛くて必見よ。

youtu.be

 

A:キンクスばなしが終わらなくなっちゃうわね。カレンダーに戻ると、同じ10月にThe Animalsもアルバムを出しているよ。

B:朝日のあたる家House Of The Rising Sun、ってそのときかしら?

A:そうなんだ。『THE ANIMALS』っていうデビューアルバムに入ってるよ。このアルバムはほとんどがカバー曲。Chuck BerryAround And Aroundとか、Memphis Tennesseeとかね。

B:チャック・ベリーの、当時のイギリスの若者への影響ってホントに絶大だったのね。

A:アニマルズが渋いのは、John Lee HookerI'm Mad Againをカバーしてるところかな。

B:え、そんなのあったっけ?

A:あるんだよ。聴いちゃう?

youtu.be

B:ジョン・リー・フッカーBoom Boomアニマルズがやってたのは知ってたけど、こんなのまで。

A:筋金入りのブルーズマニアよね。

<続く>