まだまだ続くのでございます。次は「日本のプログレ」。ラインナップにはいろいろ異論も出そうですが、十数年前はこのあたりが大好物で聴きまくっていたので……
(以下旧稿)
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PROGRESSIVE ROCK vol.3 in Japan
2. 都市の情景*2002(美狂乱『Anthology Vol.1』)
4. Crossfire*1980(Ain Soph『妖精の森』)
5. 組曲:妖精の森*1980(Ain Soph『妖精の森』)
日本にもプログレバンドは生まれた。但しこれについては見解が分かれ、今回筆者が挙げたようなバンドは真の革新性からは程遠いとする人々もあり、何を以て日本のプログレッシヴロックとするかは説明しにくい。ここに挙げたのは一般的評価に基づいてというよりも、あくまでも筆者の好みによるものであることをお断りしておく。
その上でいうと、日本でプログレがブームになり力のあるバンドが出たのは、1970年代後半から80年代初頭までであったといえる [1]。所謂プログレ発祥の地たるイギリスからやや遅れている [2]ことが特徴的である。世界的なブームとは離れてプログレ好きが開始したのが日本のムーヴメントだったといえるだろうか。
今回1.2.を収録した美狂乱は、当初King Crimsonのフォロワーとみなされていた。リーダーでギターの須磨邦雄氏は、Robert Frippのギターを聴いてから「今後一切自分もチョーキングはしない(チョーキングはブルーズギターの技法であり、King Crimsonとは縁遠いから)」と誓ったというし、前身バンドではそのまま中期King Crimsonのコピーをやっていたという。しかし、ここで聴けるオリジナル曲は、確かに曲想的にはKing Crimsonの影響が感じられるものの、やはり独自の世界を展開しようとしており、無視できないものとなっている。
新月は、イギリスのGenesisと対比して語られることが多いようだ。テクニカルな演奏によりつつも叙情的な楽曲、シアトリカルなステージなど、共通点を指摘する人は少なくない。3.は彼らの出したアルバムに収録された大曲で、この一曲にその魅力が凝縮されている。
<続く>