(18)VARIOUS『THE KEEPERS OF JERICHO』(つづき)
Brainstorm「Savage」は、正直歌いきれてない弾ききれてないところがありますが、コレをやろうと思った心意気を買う。あとはねえ、ああ、Squealerの「Victim Of Fate」(これも少し苦しそうだ)、ドラムはEdguyのFelix Bohnkeが叩いててそこだけ安定感が。本作最大の聴き所は、やはりDark Moor「Halloween」でしょうかね。敢えてあの大作に取り組んだというだけで熱意を多としたいが、大袈裟なシンフォアレンジ、Elisaの熱唱は天晴れといいたいね。これも原曲と両方楽しみたくなる佳作。
この作品は、制作ノートの末尾に書かれてる次のフレーズも泣かせる。“Note:"This tribute is dedicated to the best European metal band. The legacy of Helloween has influenced hundreds of bands. Some of them participate in this CD. We try to rescue the essence of those incredible years when Helloween reigned the European scene. Unfortunately, those times will never return. Although they will remain forever in our hearts. -- Pumpkins Rule!!!!"”
(19)VARIOUS『THE KEEPERS OF JERICHO 2』(2002)
で、なんと第二弾も出ましたよ。『守護神伝』のつもりかな。Iron Savior「Phantoms Of Death」、Steel Attack「Dr. Stein」、Powergod「Starlight」、Celesty「The Chance」、Beto Vázquez Infinity「A Tale That Wasn't Right」、Paragon「Metal Invaders」、Arwen「March Of Time」、Freternia「Murderer」、Vhäldemar「Gorgar」、Dragonland「Sole Survivor」、Axenstar「Twilight Of The Gods」、Highlord「Power」、Red Wine「Rise And Fall」。どうですか、Helloweenトリビュートという言い方はやや不正確ですよね、「ハロウィン前期」トリビュートでしょこれ。あと、こちらの方にはAriseレコード所属のスペイン出身選手が数々出場してるね。別のそのせいではないが、コレが出た当時は「前作に比べると小粒」とかいわれちゃってたんですよね。
いな、最初のIron SaviorはKai Hansen様の同志Piet Sielckが率いるアクトで、ドラムもかつてGamma Rayにいた名手Thomas Nackですぞ。「Phantoms Of Death」とはまた渋い。私の好きな「Starlight」はPowergodさんですか、可もなく不可もなく……Bメロのところのコードがおかしくないかな?ああ、ギターソロはちょっと頑張ってるか。Beto Vázquez Infinity「A Tale That Wasn't Right」はゲストヴォーカルがDark Moor(当時)のElisa、頑張ってる。Vhäldemar「Gorgar」のPedroさんギターソロは聴き所(短いけど)。
うーむ、やはり第一弾ほど愛聴に至らないかなあ。各バンドのハロウィン愛・ハロウィン崇敬はホンモノでしょうけれども、カヴァーで手いっぱいになっている風がある、かな。何らかの+αを加えるところまでいっている例はあんまりないね――まあ、世間のトリビュートものでそういうレベルのものはそもそも少ないですが――。