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Max Sunyer「Reflexions」『BABEL』(1978)
スペインの“プログレッシヴ・ロック”バンドIcebergのギタリストの作品から。
Icebergはプログレなのかフュージョンなのかジャズロックなのか、いろいろ言い方はあると思いますが、「DUプログレ館においてある(“ユニオン裁き)”」ことと、私が最初に手に入れた彼らのデビューアルバム『TUTANKHAMON』(1975)が最高にドラマティックなYes流プログレであったことに敬意を表したいと思っております。……そんなことはだれも訊いてないか。
とにかくIcebergの上記作品が気に入ったものだから、ほかの作品も探してるとこなのですが、このバンドはだんだんとフュージョン的になっていったようですね。超絶技巧もすごいんですが、中心人物らしいMax Sunyerのギターがこれまた見事で。「ソロアルバムもあるらしい」っていうので、だいぶうろうろ探しました。ようやくこれを見つけた日は、たまたま、ホントに偶々その日バンド練習を一緒にやった友人と某プログレ専門店に入りまして、「あっ、ある…!」というので私は狼狽えてしまい、彼には不審がられてしまいました。あ、この友人はプログレオタクとかではないので、初めて入るその店の雰囲気自体にも、チョット驚いてたと思います……

なかなか本題に入りませんね。すみません。まあそれでようやく本作を手に入れられたのですよ。ネット上のレビューなどで「ディメオラ的である」というようなことがよく書いてあったのですけども、それはまあその通りでした。超絶技巧の速弾きを活用した、ハイパーなラテンジャズ・フュージョン。1曲目「Autopista」や4曲目の「Les Maquinaries De L'Alegria」の壮絶なギターは凄いです。後者は終盤にフラメンコ・ギターがフィーチュアされるのですが、何とこれもマックス自身だそうで。
ジョー・ザヴィヌルのカヴァー(In A Silent Way)もあったりしますが、個人的により興味深く思えたのが――ディメオラ風味は薄めの――3曲目と5曲目でした。ハイテンションな楽曲が続く中ではやや落ち着いた「Reflexions」は、ピアノとやりとりしながら進むギターが美しい。Carles Benaventさん(本作には全曲参加)のベースも匠の技。5曲目の「Jo Crec」の方も、ピアノとサックスがニューヨークの風景を思わせる――すいませんN.Y.行ったことないですけどね――ジャズ。後半ちょっと盛り上がってくるあたりも含めて、私の好きなSteve Khanの曲に雰囲気が似てるのもなんだか嬉しい。(Steve Khanの名盤『THE BLUE MAN』も1978年でしたね。)
なかなか手に入らないですけど、Max Sunyer先生にはまだまだ作品があるそうですから、聴いていきたいものですね。