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Glen Drover「Ground Zero」『METALUSION』(2011)
元Megadethのリード・ギタリストGlen Droverのソロアルバム。……とかいいながら、ゴメーン、グレン時代のメガデスちゃんと持ってないのよね。本作はMagna Cartaからリリースってことでお判りの通り(?)、ゴリゴリのメタルというよりはプログ寄り。
CDを再生するとまず「Ground Zero」ってのが始まる。と同時に、「あ、これはAl Di Meolaが好きなんだね!?」とニヤニヤしちゃうフレーズの登場。いやあ、いいですよ。James Murphyとかもディメオラをカヴァーしてたしね、メタル系ギタリストへの影響はむしろ当然だよね。「Ground Zero」は、GlenとJim Gilmour(Key)の共作ですが、ギターソロのゲストにChris Poland(元Megadeth)とVinnie Mooreを迎えている超ゴージャスな一曲。なかなか推進力のあるドラムもいいが、誰かな?……Chriss Sutherlandって人か、はじめて知りました。
で、2曲目3曲目と聴いていくと、「あれ?これどこかで」。3曲目は「Egyptian Danza」、なんとディメオラのカヴァーそのものでした。隠すつもりもなかったか。ってな感じで、オリジナルとカヴァーが半々ぐらいなんですが、カヴァーものでは他にJean-Luc PontyやFrank Zappaを楽しそうにやってるのが微笑ましい。こうしてみると、さっき出てきたChris Polandにしても、Marty Friedmanにしても、このGlen Droverにしても近年のKiko Loureiroにしても、MegadethのリードギタリストにDave Mustaineが何を求めてるのかわかる気もして来るよね。技術があるのは当然として、「メタル一辺倒」“ではない”素養が無けりゃ務まらないんでしょう。メガデスの楽曲でジャズや演歌は直接やらないとしてもね。
メガデス後のグレンは他のバンドでも頑張ってるみたい。Prophets Of Demiseなるバンドでは、兄貴Shawn Drover(やはり元メガデス)と一緒に作品を出してるから、チャンスがあれば聴いてみたいね。