DON'T PASS MUSIC BY

"Fashist an di attack ,den wi countah-attack......"<Linton Kwesi Johnson>

「Teenage Dream――回想録――」(6)さらなる転換

12月のこのライヴのころには、わたくしも「他のバンド」のメンバーとも多少なりとも仲良くなっていた気がします。同じ学年にあったバンドが4つから5つはあったと思うのですが、概ねバンド活動に集まる人たちというのは、私がクラスでよくつるんでいた友達や部活(某文化系部活)の友人とはまたタイプが違いまして、日常的な接点は――もちろん授業とかは一緒に受けてますが――さほどなかったんですが、「バンドやってる」という点でも連帯感は生じるもの。ありがたいもので……
 
ライバル意識もありますけど。若い(バンド人として幼い)時分には、「〇〇のほうが俺より上手い」っていうのが気になるもんなんですよね。たいして腕がない割に自意識過剰な時期ってのがあったんですよ。他のバンドの練習とかステージとかを観るとき、50%はドラマーを観察してました。で、だいたい落ち込みましたね。「なんでヤツはあんなに上手いの?」……いま思えば、そんな暇あったら練習しろ、ですが。この脆いメンタリティが若干なりとも克服された(自分の中で)のは、3年生になって少ししてからでしたかね。「うまくなかろうがなんだろうが、このバンドには俺しかいないんだから」、「このバンドに合ってるのは俺だけの筈!」という悟りの境地。いや、ただの開き直りか。
 
 3年生次の集大成はもちろん文化祭なんですが、その前に上のクリスマス・ライヴと同様のバンド・イヴェントが6月にありました。バンドやってる連中の自主開催第2弾。いま手元にあるテープには「6月ライブ」としか書いてないんですが、たぶんちゃんとしたイヴェント名はあったはず。で、波瀾万丈のNAPES、ここでもちょっとチャレンジングな事態に陥ります。
 
クリスマス・ライヴでヴォーカルをつとめてくれたKが、別の(というより、もともとの)仲間たちとバンドをやっていくことになって脱退となったのです。またしてもリード・ヴォーカルが不在となったバンド。誰かを新たに迎え入れる……のではなく、ここで新たなチャレンジを行いました。それが「ヴォーカル分担制」。ギターのAT、ベースのH、ドラムOが一人23曲ずつ歌を担当するというもの。キーボードのNは
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バッキング・ヴォーカルで盛り立てます。


えーと。Aがhideとイエモンで……4曲か。Tが布袋2曲。Hが布袋+hideで2曲。OがGreen Dayの2曲。そうか、NAPESの代名詞たる(?)「Tell Me」ですが、結局本活動中の四回が四回ともリード・ヴォーカルが違ったんだね。
<続く>