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"Louis XIV, finesse and force......."<Chroming Rose>

第43回「Keep」(2)

2KeepROCK’N ROCKED ROCKKEEPⅡ)』1982
1. Rock’n Rocked Rock
2. Moonbeam
3. Modja
4. Aristocrat Bachelor
5. Ballad
<メンバー>
深町純Key
和田晃(Gt
富倉安生(Ba
山木秀夫Dr
 
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 セカンド・アルバム。やはり、全曲作曲は深町純さん。深町さんのオリジナル・ライナーノーツが付いていますが、難解。こんなに難しいライナーノーツは読んだことがありません。例えば、こんなぐあい。「ここに託された音について、最良の表現をしてみよう。/ここには、4人の、ある人間が、その人間を意味する全てが、存在する。〔中略〕従って、これは『生きている』と言っても決して間違ってはいない。/それは、彼等から、表現されることによって、常に認識可能であり、認識可能である理由により『それは表現されている』と言い得る。何を?僕自身を?彼等自身を、純粋に存在が知覚されるだけの『存在』。」
 
「決して、『音楽』を理解しようとしてはいけない。理解しようとすれば必ず、君自身がそこに、意味のある何かを見出してしまうからだ。……」などとも説かれているのですが、臆してばかりもいられないので、結局は感じたことを述べるほかはありません。
 
 重い(おどろおどろしい?)鍵盤フレーズで始まる「Rock’n Rocked Rock」。130秒辺りから次の展開に入り、ギター炸裂が味わえます。同ラインナップのセカンドだから、という思い込みもこちらにあるせいか、器楽アンサンブルが前作よりも深化してるように思えます。ソロを取りに行く際にお互いがもはや遠慮しなくなっているというか。手探り感がなくて、いきなり聴き手に切り込んで来る。半分過ぎたあたりから「ロック」っぽくなってきて、私のようなロック好きの輩には嬉しい。7分前後の和田さん味の必殺速弾き、9分前後のシンプルなぐいぐい来るベースも◎。
 
 「Moonbeam」はアタマから飛ばす飛ばす。山木さん・富倉さんの叩きだす細かいながら力のあるビートの上でピアノとギターが派手に暴れます。ストレートなロック調インストナンバー、といいつつ9分以上ありますが。本作のテイストを分かりやすく知るならコレを聴いてみると良いかもしれない。
 
 前曲とは打って変わったリズム・パターンで幕を開ける「Modja」。ヘヴィ、っていうわけじゃないけど、密度の濃い演奏だ。150秒過ぎから次のパートへ入り跳ねていきます。和田さんギターはどこでも和田さんギターなのが良いね。それにしても、冒頭と終盤で入ってる“laugh machine”の音はなんなんだろう。
 
 本作中では最もプログレ風味が感じられるのは次の「Aristocrat Bachelor」かもしれない。シンセサイザーの出番がわりあい多いせいか、前半はシンフォニックな雰囲気も感じます。終盤にエグいくらいの和田さんギターが詰まってて面白いですけど。
 
 最後が「Ballad」で、これはタイトルのイメージ通りでいいのかな。前半をリードするのはベースで、浮遊感ある雰囲気を醸成。途中からギターが参加しますが、メロウなプレイが主。鍵盤とドラムは控え目で、落ち着いたままで最後を迎えます。非常に密度の濃いアルバムなので、このように穏やかに締めくくるのが丁度良いのかもしれません。
<続く>