(3)Cloud Forest『CLOUD FOREST』(2001、JP)
ドゥーム・メタルというのがよいですかね、リフ主体でヘヴィなメタル。日本の棚のところを見ていて、雰囲気あるジャケットに目が留まりました。
1曲目「Into The Mystery Forest」は雰囲気を盛り上げてくれる序曲インスト。続く「The Day Of Judgement(審判の日)」は日本語詞による展開多きドゥーム。「背徳のラビリンス」のベースラインは「Heaven And Hell」みたいに這い回る感じ、シャッフル調の「光と影」の重い軽快さ(軽快な重さ?)……古き良きBlack Sabbathを想起させますね。グルーヴィーなリズムパターンの「Midnight Games」、突進する「Alien Nation」など、繰り出される豊富なリフが見事。
強いて言えば、歌が引っ込んだ感じなのがもったいないような。くぐもった感じ、も良いとは思いますが、場面によってはリフをおさえるくらいせり出してもよいのじゃないかなと感じました。なおこのバンドはいまも続けられていまして、数年に一度のペースで作品を出しておられる様です。
(4)Fatima Hill『AION』(2002、JP)
北海道のバンドということで説明があったかと。ドラマティックなメタルを求めていた私にヒット。最初に買ったのはセカンド『AION』でしたが、その後ファースト『VALHALLA』もゲットし、2009年の『THE SNOW TOWER』は発売を待って買いました。まあ、ファンなんでしょうね。ギタリストAnjue Yamashiroさんのペンによるダークでミステリアスな楽曲をYukoさん(Vo)が歌い上げる様式美。
……といいつつ、最初にCD買って印象に残ったのは、ブックレットのどこを開いても“フードを目深にかぶって決して顔を見せない”キーボードのTakamichi Koedaさんだったりするんだけど。
私の持ってる三作品どれも高品質なんですけど、セカンドが特に好きなのは、最初に買った思い入れがあるためと、2曲目の(彼らにしてはめずらしい)ファスト・チューン「Babel Dune」がすごくいいアクセントになっているから。もちろん他の曲もよく、1曲目の「Ares Dragon」の荘厳さ、3曲目「The Black Bat」の呪術的なノリ、マンドリンがフィーチュアされた4曲目「Aeon」(Led Zeppelinの「The Battle Of Evermore」辺りを思いうかべてしまうね。ファーストにも入っている曲のリメイクですかね)……てな具合。最後の「The Song For Beatrice Part 3」は9分を超える大作だったりと。