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"Louis XIV, finesse and force......."<Chroming Rose>

時代の産物を追う?(9)

(18)Michael Angelo Batio with Black Hornets『SOUL IN SIGHT』(USA)

 みんな大好き(?)マイケル・アンジェロ先生が出した歌モノ。Black Hornetsっていうのは、イタリアのシンガーGianna Chillà+ベーシストDon Roxx+ドラマーRoberto Piramiのことだそうです。
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 「Soul In Sight」「Gotta Run」「Spinning Room」「You Broke My Heart In Two」「Basics Of the Bullet」「Call To Arms」「I Just Can't Believe」「Only The Love Remains」の全8曲入り。

 「Gotta Run」「Call To Arms」「Basics Of the Bullet」はやはりアンジェロ先生が以前やっていたプロジェクトC4でも披露していました。Giannaの歌唱の方がより熱い(あつくるしい)ので、インパクトはこちらが大。DonとRobertoのリズム隊も、いい仕事をしてる。シュレッド系ギタリスト作品にままある「打ち込み感」が減じて現場感がUPしているのは(私には)嬉しい。

 ギタープレイのことはもういいですか?インストアルバムではないので抑え気味ですが、トリッキーなプレイはけっこう聴けます。……とはいいますものの、アンジェロ先生、歌や楽曲全体を壊すような真似はほとんどしませんね。Michael Angeloの速弾き、っていうと、聴いてて思わず噴き出してしまう――超絶技巧にやり過ぎ感がミックスされて「何だよコレ(笑)」となってしまう――そういう印象が強いかと思いますが、この人思いの外TPOわきまえている人ですよ。この前挙げた例だと、Sage's Recitalのギターの人とか、George Bellasとかとはちょっとタイプが違う。

 ヘヴィな「Soul In Sight」で繰り出すリフ、「Spinning Room」冒頭のアコースティック・パート、十八番「Call To Arms」の古典的HRの伝統を踏まえた音遣い、アコースティック・バラード「Only The Love Remains」でのジェントルなプレイ(この曲なんかはアンジェロ先生が繊細なプレイなのに、シンガーが熱すぎてちょっとアンバランスだけど……)。流石にヴェテランの表現力ですな。Michael Angelo Batioを単なる曲芸ギタリストだと思っている方も少なくないかも知れませんが、どうぞ見直してあげて下さいね。