止める人がいないのでどこまでも続くこの企画。
(9)Life Beyond『THOUSAND VISION MIST』(2002、USA)
ドゥーム・メタルのコーナーにあったと思います。ドゥームというよりは、そのルーツたる70年代ヘヴィロックの味わい。名前からしてCaptain Beyondあたりも踏まえていそうだったので(?)思い切って入手。で、個人的にはアタリのほう。お、今調べたら、ベーシストはドゥームの名バンドIron Manにも加わった人じゃないすか。
1曲目「Aftermath」の疾走感、2曲目「Old Fashioned Spirit」の妖しい重さ。軽やかなところと重々しいところが程よい塩梅。ギターの音作りはCathedral風というか人間椅子風というか……違うわ、Tony Iommi風なのね。美味しいリフの連続でお腹一杯。複雑になり過ぎないところも好印象。といいつつ、凝った「Thousand Vision Mist」もプログレ耳には嬉しかったりするんだけど。
(10)Odes Of Ecstasy『EMBOSSED DREAM IN FOUR ACTS』(1998、Greece)
ギリシアのデス/ゴシックメタル。「ギリシアとはめずらしい?」と思い手を出したのだったかと。まだGus G.なんかがメジャーになる以前の話ね。タイトルにあるように四幕ものを想定したような作り。男声デスヴォイスと女声クリーンヴォーカルを組み合わせるタイプ。打ち込みっぽいドラムが無機質。
「The Total Absence Of Light」を筆頭に、キーボードをふんだんに使ったメランコリックなメロディの雨あられ。(ちょっと“もたれる”くらい。)私がこの手のやつあまり得意でないので、あまり頻繁には聴いておりませぬ。ゴシックとかシンフォ・ブラックっていうのは、個性を出すのが結構難しいんでしょうか、割と似たり寄ったりに聴こえたりするもので。
<続く>