(7)Forgotten Tales『THE PROMISE』(2001、Canada)
あとねえ、店で流れてる曲がやけによくて思わず買っちゃったパターンね。(こうしてみると私もずいぶんカモですな。)このバンドも予備知識ゼロだった。当時のメロパワ好みで棚漁りに精を出していたところ、軽快でメロディアスな曲が続けて掛かったんで、レジ前を見てみたらForgotten Talesっていうのが出てたわけ。
若々しい、少年みたいな声だなあと思ってあとでブックレットを見たら、シンガーはSonia Pineaultという女性でした。バンドは、カナダはケベックを拠点としているそうです。いまも活動していますが、作品は数年に一枚発表というペース。
このアルバムでは「Word Of Truth」が名刺代わりの一曲かな。楽器も達者ですが、ちゃんと歌が前に出ててよい感じ。明るめの展開を持つ「Cold Heart」なんかも、ありそうであまりない曲調。バラードの「Far Away」以降もなかなかの力の入りよう、新人でこれなら期待大……
とおもっていましたが次の作品が出るのに三年、さらに次のアルバムまでにはもう六年もかかってしまいました。セカンドアルバム『ALL THE SINNERS』は最近手に入れましたが、Soniaは健在、演奏も熟練、録音クオリティも向上しててよい出来でしたよ。リズム的な捻りがないのは、私の趣味からすればちょいと物足りなくもないですが、このバンドのカラッとした感じには合っているのでしょうね。ともあれ、これから聴く人にはファーストよりもセカンドの方がよいかも。(サードアルバムは当方未聴。)
(8)Lee Hyun Suk Project『LEE HYUN SUK PROJECT』(1999、Korea)
台湾や中国、そして韓国など東アジアの産品も手に入るのがよかったねえ。イ・ヒョンソクさんというギタリストは(以前拝見したあるファンサイトでは「バロック・ギタリスト」と称されてました)、韓国ロック界で著名な名手でして、私がこれに先立って聴いてたキム・ギョンホさんのアルバム『03』や『THE LIFE』で物凄いネオクラシカル速弾きを披露されていました。この人のソロ作品はぜひ聞いてみたい、と思っていたのですが、さすが!Heavenにはありましたね。
本作は、Leeさん(Gt, Programing, Vo)とHan Cheol-Jae(Ba, Vo)さんの二人による作品で、本来のLeeさんの作品より歌の比率が高いのが特徴かな。ヘヴィな歌モノ「Stalker」で始まり、バラード「Diary」へ行く――どっちもギターソロは物凄い――んですが、その次は「젓가락 행진곡」なるインスト。聴いたことあるナアと思ったらアレでした、ピアノの練習とかでよく弾かれる「チョップスティック」、あれをギタートリオ(ドラムは打ち込み)形式でやってるのだ。
その後も歌モノの合間にインストが時々挟まる形で進行。西部劇の劇中歌のカヴァー(インスト)、なんかどっかで聴いたような(思い出せない)「토요일밤」、サトリアーニとかインペリテリが好むようなシャッフル速弾き「Rollercoaster」……盛り沢山なのでした。
<続く>