DON'T PASS MUSIC BY

"Louis XIV, finesse and force......."<Chroming Rose>

第39回「Howard Emerson」(3)

<関連作品>
1Billy JoelTURNSTILES1976
1. Say Goodbye To Hollywood
2. Summer, Highland Falls
3. All You Wanna Do Is Dance
4. New York State Of Mind
5. James
6. Prelude / Angry Young Man
7. I've Loved These Days           
8. Miami 2017 (Seen The Lights Go Out On Broadway)
メンバー
 Billy JoelVo, Key
 Doug StegmeyerBa
 Liberty DeVittoDr
 Russell JavorsGt
 Howie EmersonGt
 Richard CannataSax
 Mingo LewisPerc
 
 プロデュースもビリー・ジョエル自身。西海岸から舞い戻り、ホームランドのニューヨークに拠点を置いて作った渾身の作。Billy Joelの作品に捨て曲無しと信ずる私ですが、このアルバムは特に粒ぞろいだと思いますね。(あ、ミンゴ・ルイスがパーカッションだったんだ。今知りました。)
 
 ギターに注意して聴くことはあまりない作品ですが、「All You Wanna Do Is Dance」のバッキング、「Angry Young Man」や「Miami 2017」のようなロックソングのリフといったあたりで好プレイが聴けます。
 
2Billy JoelLIVE AT CARNEGIE HALL1977.6.3)』2008
1. Miami 2017
2. Angry Young Man
3. New York State Of Mind
4. Just The Way You Are
5. She's Got A Way
6. The Entertainer
7. Scenes From An Italian Restaurant
8. Band Intros
9. Captain Jack
10. I've Loved These Days
11. Say Goodbye To Hollywood
12. Souvenir
メンバー
Billy JoelVo, Key
Doug StegmeyerBa
Liberty DeVittoDr
Howie EmersonGt
Richie CannataSax, Org
 +The Joe Malin Orchestra
 
イメージ 1

 

 名盤THE STRANGER30周年を記念してリリースされたデラックスなボックスセット、そこにボーナスディスクとして付いていたのがこれ。19776月は、実はまだTHE STRANGER制作以前。Billy Joelのプロデュースに関心を示したPhil Ramoneを招き、バンドの演奏を見てもらったという当時の音源で、この時のステージに感銘を受けたPhilが“「ビリー+セッションプレイヤー」ではなく「ビリー+仲間(バンド)」でレコーディングしよう”と決めたとの話。DougLibertyを中心とするビリー・ジョエル・バンド黄金の十年間の幕開け。
 
 「Just The Way You Are」、「Scenes From An Italian Restaurant」はTHE STRANGERに収録される曲ですが、ここではプロトタイプが披露されています。前者はリズム・パターンがアルバム版とは異なっていますね。後者はオーケストラとの共演。新曲(ファンもはじめて聴く曲)にもかかわらず聴衆の歓声がすごい。
 
 「Band Intros」では、RichieDougHowie(“On electric and acoustic guitars, Mr.Howie Emerson!”)、Libertyの順に紹介され、さらにサウンド・エンジニアBrian Rugglesの誕生日を祝って“♪Happy birthday to you~”が歌われます(バンド・オーケストラ付き!)。和やかな雰囲気になったところからBillyがポロポロとピアノを弾き出して、次の「Captain Jack」へ、っていう流れが感動的。
 
 スタジオ作では目立たないギター・パートも、ライヴではよく聴こえますよ。冒頭の「Miami2017」「Angry Young Man」といったロックナンバー(特に後者)での力強くも繊細なバッキング。「The Entertainer」や「Say Goodbye To Hollywood」でのアコースティック掻き鳴らし、「Captain Jack」のリフ・ソロといったあたりがポイントかな。
 
 この録音より前の時期だと思われますが、TURNSTILES発表後の別のライヴ音源というのを聴いたことがあります。そこではギターが2本体制で(RussellHowie)したが、バンド紹介に曰く“This next guy plays every guitar in the world, his name is Mr. Howie Emerson.”。そちらでは、今回は演奏されていない「Somewhere Along The Line」「Root Beer Rag」「Travelin’ Prayer」「Billy The Kid」他を聴くことができました。「Somewhere~」はけっこうギターの活躍する曲ですし、必殺インスト「Root Beer Rag」でも、カントリー調の「Travelin’~」でもギター組が頑張ってます。もちろん、ドラマティックな「Billy The Kid」でのバンド一体感も素晴らしい。
 
 スタジオ録音で目立っていないからといって、ギター・パートが軽視されていたわけでは決してないわけですね。後に、90年代のビリー・バンドではTommy ByrnesGt)がバンドマスター的役割を担うことにもなりますし。

 Billyとの活動時期はごく短かったとはいえ、初代Billy Joel Bandのギタリストとして足跡を残したHowie Emersonさんについて語ってみましたよ。
<完>