(12)801『LIVE』(1976)版
801『LIVE』(1976)
1.Lagrima
2.T.N.K. (Tommorow Never Knows)
3.East Of Asteroid
4.Rongwrong
5.Sombre Reptiles
6.Baby’s On Fire
7.Diamond Head
8.Miss Shapiro
9.You Really Got Me
10.Third Uncle
Phil Manzanera(Gt)・Brian Eno(Vo, Synth)・Bill MacCormick(Ba)・Simon Phillips(Dr)・Francis Monkman(Clavi)・Lloyd Watson(Slide-Gt)というそうそうたるメンバーによるライヴ。プロジェクトの中心人物はPhil(Roxy Music他)。この「You Really Got Me」は、スタジオ録音?というくらい各パートが練り上げられ重ねられてる。(あ、これライヴなの?と思わせるのは、3分すぎからの20秒間だけ。客の歓声が聞こえるけど……疑似ライヴかな、わかりませんけど)。
Brian Enoの、上のケヴィン・エアーズとはまた違った意味で個性的なヴォーカル(両者に共通するのは“決して熱くならない”ところ)がまず印象的。器楽パートは全員が巧者中の巧者ですが、私なぞはどうしてもやはりドラムに耳が行ってしまいます。サイモン先生のフットワーク(バスドラ捌き)に惚れ惚れ。ビルのベースとの相性も良し。
このアルバムでは他に、フィル作の曲、イーノ作の曲、さらにはThe Beatles「Tommorow Never Knows」のカヴァー(「T.N.K.」という題で)なんかも聴けます。
(13)801『LIVE AT HULL』(2000)
発掘ライヴ音源、1977年のもの。こちらは同じく801名義ですが、演奏メンバーはいちぶ異なります。ギターとベースは同じですが、ドラムはPaul Thompson(Roxy Music)、キーボードにDave Skinner、エレクトリックバイオリンがEddie Jobson(UK他)で、ヴォーカル・ギターにSimon Ainley。
セット最後を締めくくるのが「You Really Got Me」。アレンジは上のものとほぼ同様ですが、こちらは正真正銘(?)ライヴヴァージョンなのと、ドラマーの個性でよりストレートなロック色が強いのが違い。ただし、サイモン先生もポール氏も、キンクス・オリジナルVerのキックパターンはちゃあんと守っているのでそこは重要。この曲の肝となるビートの何たるかを掴んで放さないのは流石。
<続く>