えー、今回はアーティストの名前じゃないです。ゲーム音楽です。といっても私は、偶にやるゲームが面白くかつ音楽の雰囲気がよかった時にだけ興味を生ずるような俄かモンでありまして、音楽創作家の方々についてはさして知識がございません。本欄でよく並べ立てているようなバイオグラフィ的な記述は手に余りますので、代わりにゲームの感想が増えてしまうかも。（且つ、ゲームレビューというのもやったことがないので取っ散らかったものになるおそれ有り。）
『デュープリズム』というのは、1999年に旧スクウェアより発売されたプレイステーション用「3DアクションRPG」ゲームソフトです。ストーリー部分もアクションゲーム部分も同じ3D（フルポリゴン、っていうんですか？）でプレイするようになっていることや、ダブル主人公仕立て――異なる視点からストーリーが楽しめる――になっていることなどが売りだったようです。
※手前が「ルウ」、奥の方に見えるのが「ミント」。「ルウ編」の一幕なので、ミントは脇役になっています。
※ミントが主人公のシナリオの一場面。
ゲームとしての面白さはたしかでした。現在のようにゲームの容量が大きいわけではないので、いまみるとグラフィックは“粗い”感じもしますし、キャラクターも喋ったりしません。（もちろんセリフはありますが、ヴォイスは付かない。）が、わかりやすくも深みのあるストーリー、難しすぎないほどよいアクションゲームレベル（「落下」がシビアなところもあって、アクションもの苦手な私は難儀しましたが）……といったゲームの根本がよいので、やっていて楽しい。
そしてカラフルな音楽。いっときやたらに遊んだからということもあるでしょうが、音楽を聴くと場面が浮かびます。主人公の冒険の拠点となる町で掛かる「街」、攻略の都合上何度も訪れることになった地下迷宮のトラック「地下遺跡」、ミニゲーム的な面ながら「落下」すると何度でもやり直しになるステージで流れる「ファンシーな気持ち」、しくじってゲームオーバーになると聴かされてしまう「さよならのうた」。どれもこれも大変印象的でありました。
『DEWPRISM Original Soundtrack[Composed, Arranged & Produced by Junya Nakano]』（1999）という題名にある通り、本作の作者は仲野順也氏。ブックレットにある氏のコメントには「音楽の核となる部分には、〔ゲームのディレクターから〕要望のあった明るさやノリの良さを最優先に取り入れ、出来る限り違和感のない範囲で、幅広い音楽要素を取り入れることで、独自性を出す方法をとることにしました」とあります。
尚このサウンド・トラックは、2006年にも再発売されておりまして、おそらく現在でも入手可能です。（私はタワーレコードで昨年見つけました。）CD二枚組。「Disc 1・2」の代わりに、「ルウ／ミント」という主人公の名前にちなんで「Disc RUE/MINT」となっています。
【Disc RUE】
01. デュープリズムのテーマ
02. 予兆
03. クレアとの絆
04. 旅立ちの森
05. ブラッド&スモーキーのテーマ～マヌケな悪者2兄弟～
06. ブラッド&スモーキーバトル
07. 元気!
08. 岩山空中庭園
09. ベル&デューク
10. ドラゴン
11. 湖水の遺跡
12. 川の上流
13. モードマスター
14. ファンシーメル
15. 回想
16. ブックオブコスモス
17. かなしみのプリマドール
18. 恐怖
19. ドールマスター
20. ラスダン
21. 最後の戦い2
22. 脱出!
23. 巡る想い～クラウス～
24. 邂逅
25. フィナーレ～ルウ～
26. 教会
【Disc MINT】
01. デュープリズム～タイトル～
02. 素敵な予感
03. ミントのテーマ
04. 街
05. ベル&デューク2
06. 東天王国の謎
07. 地下遺跡
08. ロッド～熱いソウル～
09. 行く手をはばむものたち
10. ミントのたくらみ
11. ゴーストテンプル
12. ミントのたくらみ2
13. 川の上流(slow)
14. トラップマスター
15. ファンシーな世界
16. かなしいうた
17. 呪術
18. ちょっとドキドキ!
19. 集いし者たち
20. マヤのテーマ
21. バトル
22. 最後の戦い
23. 荘厳
24. ファンシーな気持ち
25. フィナーレ～ミント～
26. さよならのうた
27. デュープリズムTVCM～15秒CM版～
28. デュープリズムTVCM～30秒CM版～
＜続く＞
