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どんぱす今日の御膳250

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Marky Ramone And The Intruders「Better Things」(『MARKY RAMONE AND THE INTRUDERS』1996)

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 パンクにいこうパンクに。Ramonesの2代目ドラマーだったMarky RamoneのバンドMarky Ramone And The Intrudersのファースト・アルバムから。

 

 Marky Ramoneは本名をMarc Bellといいまして、はじめ70年代初頭にハードロックバンドDustのメンバーとしてデビューしました。Dustは、ベースにKenny Aaronsonがいたり(Rick DerringerやSammy Hagarとの仕事あり)、初期KissのプロデュースにかかわるRichie Wiseがギターだったりと、ハード・ロック系のグループ。実際、DustのアルバムにおけるMarcのプレイも、70年代ハードロックの流儀そのものでした。

 

 その後少しあってからMarc Bellの名が浮上するのが、Richard HellのThe Voidoidsに加わってから。「Blank Generation」も彼が叩いてますね。それから、78年以降のRamonesに加わり、“Marky Ramone”として知られるようになるわけです。

 このソロのバンドも、“Marky Ramone”を名乗っているわけで、ラモーンズ以降は彼にとって第二の人生(?)ということでしょうか。もっとも、プレイ自体は70年代から変わらず――パンク期以降は手数はむやみに増やさなくなりましたが――タイトなもの。例えば、ヴォーカルのSkinny Bonesとの共作「I Wants My Beer」(なんでwantにsがつくのかな?)でも、タイコにはルーズなところなし。

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 2分から2分半の間くらいのパンキッシュなナンバー(ハードコア的ではない)が並んだ最後に、今回の「Better Things」が登場します。この曲のみオリジナルでなく、Ray Davies作曲、つまりThe Kinksの曲なのであります。クレジットを見るとドラムMarky Ramone以外はヴォーカル・ギター・ベースがSkinny Bonesとなっていて、事実上二人で仕上げたトラックみたいだね。あ、「Better Things」はキンクスのアルバム『GIVE THE PEOPLE WHAT THEY WANT』(1981)に入っていた、(キンクスには意外なほどの)爽やかロックナンバー。これをマーキーとスキニーは原作に基本的に忠実に仕上げております。