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"Fashist an di attack ,den wi countah-attack......"<Linton Kwesi Johnson>

どんぱす今日の御膳216

216

Elvis Presley「Baby Let’s Play House」(『COMPLETE SINGLES COLLECTION 1』1999)

youtu.be

 我らがエルヴィスが1955年に出したシングル。“♪Oh, baby, baby, baby……bom bom bom……”と始まるノリノリのロックンロール。(ブルージーというよりはカントリータッチだと思いますが。)私はこれが大好き。

 

 初期エルヴィス・プレスリーはまさに神懸ってると思うのですが、この曲のヴォーカルは突出していると思います。こんな歌い方、できるもの?とりあえずご存知ない方は聴いてみてくださいね。

 

 オリジナルはArthur Gunterという人で、そのヴァージョンも根性で集めまして聴いたのですが、あんなスゴイ節回しではありませんでした。バッキングはリズミカルですが、どちらかというと歌いまわしはのどかな感じ。いや、でも味があって良いな。ギターのチューニングが怪しいところとか、ピアノがポンポン入るところとか。

 

 でも、まあエルヴィス版は別モノなんですな。こっちはもうロック。エルヴィス版はギターが名手Scotty Mooreということで、そこも聴きものです。最後の方、エルヴィスがうっかり笑っちゃってるところも聴き逃がさないでね。

 これだけ力説する私ですが、もちろんリアルタイムで聴いたわけでなし。なんでこの曲に入れ込むようになったのか……ちょっと記憶だのみで映像が手元にないのですが、『ハートブレイク・ホテル』という1988年のアメリカ映画(David Keithという人がエルヴィス役のコメディ)の劇中歌でこの曲が掛かり、エルヴィス(そっくりさんでもない?デイヴィッド・キース氏)が切れのよいパフォーマンスを見せたから、の気がします。映画としてどうなのか知りませんが、楽曲はすべてオリジナルのエルヴィス歌唱を使っていたようで、他にも「Ready Teddy」とか割と初期のロックンロールがフィーチュアされていた気が。

IMDbで調べました、やはりこの両曲は映画に使われていた模様。

Heartbreakhotel1988poster.jpg

 というふうに、昼にやるB/C級映画をぼーっと観ている中から発見したにしては、今日まで愛聴曲として残り続けている奇跡的な(大袈裟だ)ナンバーなのでした。まあ皆さんはふつうにきいて下さい。やっぱりエルヴィスはスゲエよ。