DON'T PASS MUSIC BY

"Fashist an di attack ,den wi countah-attack......"<Linton Kwesi Johnson>

どんぱす今日の御膳210

210

Royal Hunt「Age Gone Wild[Acoustic]」(『THE BEST』1998)

youtu.be

 何でもかんでも安易にアコースティックにするようなのには反対でございます。「いきなり何を?」と思われるかもしれませんが……それなりの意義を込めるのでなければ、アコ化はネタ切れの表明でしかなかったりするので、なんだか釈然としないのですよ。

 

 でも、時には「これはうまい!」と思わせるものに出くわすことがあります。今回のRoyal Hunt「Age Gone Wild」もそう。オリジナル版(ファーストアルバム所収)も美しいバラードではあるのですが、分厚く重ねられたオーケストレーションやエレクトリック・ギターにもちろんドラムもと、ゴージャスな音世界の作品でありました。

 ふつうはこちらを先に聴くのでしょうが、わたしは必殺後追人だったので、はじめに買ったロイヤル・ハントのベスト盤だったのですね。1曲目「Land of Broken Hearts」の壮麗さ、続く「Kingdom Dark」――五指に入る好きな曲――の力強さ、ネオ・クラシカルなインスト「Martial Arts」(プロレス・ファンは蝶野さんを思い出すのだと、友人が言ってました)に続いて、「Age Gone Wild(Acoustic Version)」が登場します。

 

 歌+アコースティック・ギターのみのシンプルな構成なんですが、これが好い!メロディと歌のよさが堪能出来ます。私などはこちらを先に聴いてしまったので、あとでファースト・アルバム所収のオリジナルを聴いて“装飾過多”に思えてしまったほど。あと、この曲に関しては、ヘンリック・ブロックマンの繊細なヴォーカルが合ってると思いますね。 初出は1994年リリースの『THE MAXI-SINGLE』です。