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Ozzy Osbourne「Pictures of Matchstick Men」(『PRINCE OF DARKNESS』Disc3、2005)
英国のブギー大使Status Quo最初期のサイケ・ポップ・ヒット「Pictures Of Matchstick Men」を、闇の帝王Ozzy
Osbourneがカヴァーしています。正確には、Ozzy Osbourne with Type O Negativeが、です。
元の曲は、いかにも60年代サイケ・ポップといったていのフワフワ・モワモワしたナンバーなのですが、これをオジーちゃんたちが無茶苦茶重苦しく仕上げてしまっているのです。キーを変え、テンポを落とし、というだけでまずはヘヴィになりますが、オジーの声ってアノ明るいような暗いような狂気含みヴォイスじゃないですか、なんか悪夢にうなされてるようなんですよね。
尺も延ばされて6分ちょっとになってるのですが、終盤4分50秒ぐらいからのところは、原曲ではなく、ビートルズのサイケ時代――「Lucy In The Sky With Diamonds」ほか――を思わせる展開になってきます。オジーはビートルズ大大大好きおじちゃんですから、これは狙ってやったとしか思えない。
この暗黒テイクは、何かのサントラ(1997年?)に収録されたものだそうですが、その後Ozzyの編集盤に何度か収録されます。私は『PRINCE OF DARKNESS』(2005)というボックスセットに入ってるので聴きました。そういえば、同ボックスの別Discには、The Beatles「In My Life」も入っていましたなあ。