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The Jimi Hendrix Experience「Killing Floor」(Various Artists『MONTEREY INTERNATIONAL POP FESTIVAL Disc4』1992)
Jimi Hendrixは、凄い凄いといわれつつ(言われ過ぎるから?)、あまりちゃんと聴いていなかった私。Jimi Hendrix Experienceのベスト盤は持っていたので、キャリア前半の代表曲はある程度知っていましたし、「Fire」「Stone Free」「Voodoo Child」など“コレイイ!”と思える曲もいくつかはあったのですが……
ウッドストックの映像も観ました。確かに「凄い」とは思いましたが、なぜか私は彼のライヴ作品を追い求める方向には進まなかったのだ。そういう感度の低い私がはじめて(?)「うおお、これだコレ」と夢中になったのが今回のテイク。伝説のモンタレー・ポップ・フェスティバルにおける「Killing Floor」です。
曲自体は60-70年代のミュージシャンに愛された、Chester Burnett(Howlin’ Wolf)作のブルーズ・クラシック。Canned Heatのヘヴィ・ブルーズ版もよいですが、Electric Flag(Mike Bloomfieldが立ち上げた名バンド)のファンキーなテイクも印象的ですよ……と言っておきながら、このジミヘンの名演もまたすばらしいのです。
1967年6月18日の夜の部(フェスの)に登場したジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス。MCの紹介に続いてジミが猛烈なカッティングを開始、もうこの時点でグッと引きずり込まれます。で、さらにMitch Mitchell先生の元祖手数王(?)とでも呼ぶべき叩きまくりングが合わさってくるという、おそろしい演奏。ジミ流歌唱もピタリとはまって、「ああ、このグループのライヴはホントウに凄かったんだなあ」と思わされるのでありました。
同夜は他に「Hey Joe」「Purple Haze」「Like A Rolling Stone」ほか名曲・名演目白押し状態。数あるジミの実況音源の中でもベスト的な内容ではないのか……と浅いファンの私が言っても説得力はありませんが。機会があったら「モンタレーのジミ」はチェックの価値ありですよ。
※☟モンタレーのテイクが見つからず……