今回でひとまず本特集はひと区切り、かな。第十八弾、Tumourboy(腫瘤男孩楽隊)。
これも北京の友人が贈ってくれたもの。私は予備知識なしで聴いたのですが、なかなか激烈なスラッシュ・メタル。ジャケットからはもっとモダンなハードコア趣味を想像してたのですが、いい意味で裏切られた。私はオールドスクール好みなものでね。
- Tumourboy「Fatal Extermination」(2ndEP『FATAL EXTERMINATION』2017)
- Tumourboy「Executed」(2ndEP『FATAL EXTERMINATION』2017)
- Tumourboy「Noise, Beer, Love [Southern Thrash Live Version]」(2ndEP『FATAL EXTERMINATION』2017)
<メンバー>
曲佳樹(Vo, Gt)
楊富文(Gt)
張百興(Ba)
張亦弛(Dr)
1「Fatal Extermination」は、甲高いヴォーカルの乗っかる突撃スラッシュ。私の好きなExplosicumの初期の感じと似てるかな。やはり、中国スラッシュ勢への帝王スレイヤーの影響は大きいね。ギターソロが意外にメロディアスで泣き重視なのは個性的でおもしろい。Goodよ。もちろん終盤は大疾走するんだがね。
短いドラムソロからスタートする2「Executed」は、BPMの少し下がった(といったってスローでは全くない)8ビートの疾走曲。ギターソロ後のリフの畳み掛けが美味しいね。バスドラ踏み踏みのドラムも頑張ってる。“♪Ha, ha!”
このEPはスタジオ録音上記の2曲のほかに、ライヴ音源が3つ入ってます。どれも元気いっぱいで良いのですけど、「Noise, Beer, Love」(3)の暴走感をとりましょうかね。2010年代は、ステージの演奏力も確かなバンドたちが増えた印象がありますね。この人らもイイ感じ。個人的にはやはりドラムの安定が嬉しい。ビートの切り替え(短くブラストも挟む)もなかなか巧みですしね。
現在はドラマーが別の方にチェンジしたそうですが、さてどうなんでしょう。やはり楽しみなバンドではありますからね。
<本特集完>