DON'T PASS MUSIC BY

ラーズ(メタリカ)が“RIOT Fire Down Under”のTシャツ着て御父上(92)と写真に納まってるのが超クール。

どんぱす今日の御膳093

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John Lennon「Cold Turkey」(LENNON LEGEND』1997)

 今回はちょっと長めになります……

 私がビートルズのことを知ったのは中学生のときで、先生が授業の時に紹介された「Yesterday」がファースト・コンタクトだったと思います。「ものすごい衝撃を受けた」……ってことは実はなかったんですが、ビートルズっていうグループはマニア心を刺激するというか、「もっとこの人らのことを知りたい」と思わせる存在だったんですよね。1990年代半ばの話ですから、まるでリアルタイムではないし、別に世間でブームになってるわけでもありませんでしたが。

 

 で、類は友を呼ぶじゃないですけど、同級生の中にもぽつぽつ洋楽マニアみたいな少年がいて、情報交換(その当時は私は教わる方が多かったですか)するわけですよ。「ほかにこんなアルバムや曲がある」みたいにね。ある友人には、『THE BESTLES』(ホワイト・アルバム)や「Maxwell’s Silver Hammer」(ABBEY ROAD)など、ポップなヒットというよりも、後期の実験色ある曲群を仕込まれまして、おそらく私の後期ビートルズ好きはそのせいです。で、「ビートルズは1970年に解散した」っていうのは知ってましたが、その後のメンバーの活動についてもいろいろ聞くわけですよ。自分で本を探して読んだりもしましたが。

 

 そういう中で出くわしたのが、John Lennon「Cold Turkey」でした。厳密にはビートルズがまだある時期(1969年)にリリースされた、初の「John Lennon名義の」曲(シングル)。「それまでは共作でなくてもすべて“Lennon-McCartney”名義としてきた」ので、“画期的であった”というのも、本(たしか香月利一氏著『もっとビートルズ)で知っておもしろいと思いました。

(それより前の「Give Peace A Chance」は、事実上ジョンのソロ作ですが、ながらく“Lennon-McCartney”とクレジットされていました。確か、この☟コンピから名義が“John Lennon”に直ったんだとか。)

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いろんな編集盤で聴けますが、こちらにも七面鳥が隠れて居ます


 肝心の曲ですが、歪んだギターに重いリズムのヘヴィ・ロック。徹頭徹尾不穏な雰囲気に、いやに叙述的な歌詞。ドラッグの禁断症状を執拗に歌った――私は「アンチ・ドラッグ・ソング」だと思っていますが――曲で、こんなのがリリースされて一般に聴かれていたなんて、純朴な少年だった私(?)は吃驚仰天でした。だって曲の終わりごろには、うめき声をあげながらのた打ち回る様な場面が出てくるんですよ?“♪No…no…no…”正直怖かった……

 

 逆に言えば、早い時期にこのくらいのものを聴いていたので、後にメタル野郎と化したときに、たいていのモノ(デス含む)では驚かなくなったわけで、ジョン・レノンには感謝しますが。さらに素晴らしいのは、ジョンがこの曲をステージでも演り続けたこと。彼には強固な信念があってやってたことだとわかるからです。「Imagine」や「Happy Xmas」みたいな路線は、ひょっとしたら継承出来る人も出る可能性がある――というか、二番煎じ三番煎じは実際あると思う――でしょうが、「Cold Turkey」の信念と表現力とロック心を受け継げた人はないんじゃないでしょうかね。これこそジョン・レノンという人が唯一無二の存在であることの証明だと無理繰り申してみましょうか。

 

 そこまでの精神性は別とすれば、単なる(といっちゃあなんですが)カヴァー・ヴァージョンはいくつかあります。Cheap TrickHollywood Vampiresが音源を残してるという話がウィキペディアに出ていましたが、私の手元にはUFO(モグ/シェンカー時代、1974年)のライヴ版がありました。オリジナルよりさらにテンポを落としたウルトラヘヴィ・ヴァージョン。マイケル・シェンカーのロング・ソロが聴けてHR的には満足度が高いですが、「のたうち回り」は再現されませんし、なんといってもフィル・モグもマイケル・シェンカーも(少なくともこの時点では)「アンチ・ドラッグの旗手」とは到底言えませんので、当然ながら本家とは別モノ。……とケチを付けながら時々聴きなおすんだけど。