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"Fashist an di attack ,den wi countah-attack......"<Linton Kwesi Johnson>

どんぱす今日の御膳066

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Wanda Jackson「Tongue Tied」(『THE FIRST LADY OF ROCKABILLY』2012)

youtu.be

 HEROES OF ROCK’N’ROLL』なるあやしいコンピ(ダイクマのワゴンセールで買った)に「Let’s Have A Party」というのが入っておりました。ノリノリのまさにロックンロール……なのはいいのですが、ヴォーカルも凄かった。声は高いのに力むとドスの効いた濁声風にもなる。演者名をみて「ワンダ」とあったので「これ、ご婦人だったので?」と吃驚。

 その後長いこと未チェックだったのですが、先年なんとはなしに動向をしらべてみたら、まだご健在だというではありませんか。(2019年に「パフォーミングからは引退するわ」って宣言したそうです……って、八十過ぎまで現役だったとは凄過ぎる。)"Queen of Rockabilly"だの"First Lady of Rockabilly"だのといった称号(?)は伊達ではない。

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 いろいろ聴いてみたく思って入手した編集盤『THE FIRST LADY OF ROCKABILLY』には、上記の曲のほか、Dr.Feelgoodも十八番にした「Riot in Cell Block No.9」、変な日本ソング「Fujiyama Mama」(“♪Fu-ji, yama,yama, Fujiyama…….”ってなんだよ(笑))、Elvis Presley――ワンダ様はエルヴィスとも付き合いがあったらしい――もやったので有名な「Hard-Headed Woman」、Little RichardThe Beatlesので皆さんご存知「Kansas City」、Chuck Berryの「Brown-Eyed Handsome Man」、Little Richardの「Long Tall Sally」などとロッククラシック多数。

 

 なかで印象に残ったのが今回の「Tongue Tied」。軽快なロカビリーで乗りまくれるんですけど、キュートなサビの“tongue tied”(舌がもつれる、口ごもっちゃう)な感じとその後の必殺“♪Yeah~”の野太さの落差が衝撃的。1960年、Don Covey/John Berry/Mark Lewis作とのこと。(少し後にBetty McQuadeさんという方にもカヴァーされてる由。)