DON'T PASS MUSIC BY

"Fashist an di attack ,den wi countah-attack......"<Linton Kwesi Johnson>

どんぱす今日の御膳028

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Dietrich Fischer-Dieskau「Erlkönig(魔王)」(『THE BEST OF SCHUBERT1993)

youtu.be

 もう一丁クラシック。シューベルトの歌曲「魔王」(詞はゲーテのもの)は、中学校の音楽の授業で聴いた。教科書にも載ってて、授業で聴いた後は中坊の間で一瞬ブームになったのでした。“♪お父さん、お父さん……”

 昼食時のリクエスト音楽(放送委員会が流すやつ)にもピックアップされたことがあったように記憶します…………私がゴリ押ししたんじゃありませんぞ!

 

 で、前回のネタでもお判りの通り、何にでもすぐ影響される小生、「シューベルトGREAT!」となって、CDを探した。こっちは、親を丸め込んで(「音楽の授業で出たのよ」とか言って)買ってもらったのかもしれん。

 交響曲「未完成」*(カール・ベーム指揮、ベルリン・フィル)、ピアノ五重奏曲「ます」、ピアノ小曲「楽興の時」、歌曲「野ばら」「冬の旅~菩提樹」などの名曲と一緒に、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ歌唱の「魔王」(ピアノはジェラルド・ムーア)が聴けるお得なアイテム。

〔*メタルファンの皆さんには、Angra「Carry On」の前奏に使われた「Unfinished Allegro」でお馴染み。〕

 

 「魔王」は、ヘヴィな内容、朗々たる歌唱、高速三連のピアノ、起承転結の構成美……と、いま考えるとこれまた完全に「ヘヴィ・メタル趣味」に(間接的に)私を引き込んだ名曲。

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 いつかこれをメタル曲にして演奏しよう本邦初で……とか思ってましたが、浅はかであった。とっくにデーモン閣下がメタルバンド様式でやってましたわ。一人数役の芝居がかった歌唱はお手のものの閣下に、手練れの楽器陣。私がちらっと観た映像では、ドラムは雷電湯澤さんでした。

 このあいだ偶々観たNHKの音楽番組で、少年シューベルトゲーテの詩にインスピレーションを受けてあっという間に曲を書き上げ、楽譜をゲーテに献上した……けどゲーテからは黙殺された、みたいな話をやってました。面白え。

 中学の授業で扱われたのは日本語に訳されたヴァージョン(おそらく大木惇夫&伊藤武雄共訳のもの)でしたが、どなたが歌ってらしたのでしょうね。朗々たるバリトンでしたが。

 英語版なんてのもあるのかなとYoutube様を漁ると、さすがだぜ……Lawrence Tibbett氏(主にWWⅡ前に活躍した米国のバリトン歌手)によるものが出てきました。英語のほうが日本語よりはドイツ語原詩に近いわけでしょうが、やはり異な味わい。こちらがいつの時代のどういうテイクかわからんのですが、バックはオーケストラで、アノ三連フレーズもピアノじゃなくて弦楽器です。

 “♪……war tot.”